【山口揚平】今後「食いっぱぐれない」3つの産業

2019/5/3
事業家であり思想家の山口揚平氏は、外資系コンサルティング会社を経て30歳で独立。現在は事業運営のかたわら数多くの執筆や講演活動を行っており、最近は『1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法』を上梓した。
山口氏は「今の日本の社会システムはあらゆるところで制度疲労を起こしているため、今後は産業を作っていく必要がある」と説く。
特に人工知能(AI)が人間の仕事を担うようになった時、“食いっぱぐれない”産業は「ロボティクス、医療システム、マルチコミュニティ」の3つだという。その真意とはー。
ロボティクスの可能性
──山口さんは「これからマルチコミュニティの時代が来る」「giveをすることが大事だ」とよく言われています。そんな山口さんもかつてはコンサルティングファームのように、資本主義の中心にあるような企業で働いていました。その頃は、あまりマルチコミュニティを重視する考えは主流ではなかったと思います。いつからマルチコミュニティの重要性に気付かれましたか。
山口 10年前の33歳から35歳の間に、ハッと気が付きました。結局、おカネを刷っていてもしょうがない。産業をつくらなければどうしようもない。
そうやって考えたとき「今後食いっぱぐれない」という意味で3つの産業にたどりつきました。
1つはロボティクス。もう1つは医療システム。そして、3つ目がマルチコミュニティです。この3つであれば、食いっぱぐれる恐れもないでしょう。