【迫真】なぜ、衣類折り畳み機「ランドロイド」は倒産したのか
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ナイストライだった、で総括すれば良いと思います。
洗濯物より先に会社をたたんでしまったランドロイドですが、こういうクレイジーなアイディアが日本人から出ることを歓迎して、出る杭を打たず、無謀な挑戦がこれからも続くよう、心からの拍手で送り出しましょう。1年以上も前からこの会社を追い続け、破産の1週間前、破産当日と坂根社長に直接取材してきた下川記者による渾身の倒産ルポです。
最終的に同社は新たな資金調達先を確保できず、資金繰りに行き詰まり破綻に追い込まれました。ですが商品コンセプトは面白く、また夢があるだけに、ランドロイド事業を引き継ぐ会社が現れ、今後、商品化されることを期待しています個別の経緯はともかく、概論的にここで教訓にしたいことがいくつがあります。
(1)「家事ロボット」は、「本当にユーザーがペインと感じているポイントは何か」というのが言語化されづらく、そこをちゃんと理解した上でつくり、値段と技術が提供する価値のバランスを取らないとうまくいかない。そうでないと「バズーカでハエを撃つ」になってしまう。以前自分が書いた「家事ロボットの愚」というブログを改めて探してみたら、なんともう11年前ですが、ここに掲げておきます。→https://michikaifu.hatenablog.com/entry/20070921/1190343996
(2)「大風呂敷戦略」に気をつけよう。その昔、スティーブジョブズやビルゲイツは、最初にできもしないことをできると宣言して、あとから突貫で技術を作るということをやったために、テック業界では英語で言う「fake it till make it」が持てはやされるようになった。でも、これはムーアの法則がバリバリに効いていた頃のことだからよかっただけで、技術の内容や時代により、これが通用しないことも多い。大風呂敷で経営者がお金を集めてしまい、従業員に無理なことを実現しろと迫ってブラック化する、という悪現象が発生します。最近でいうとTheranosの詐欺事件が顕著な例。大風呂敷戦略ベンチャーにあまり大きなお金が集まりすぎるのも考えものです。
他にもありますが、とりあえず以上二つを挙げておきます。
ベンチャーが萎縮してしまうのも問題ですが、教訓は教訓としてきちんと整理しましょう。画像解析などのコア技術をどこかが買収して別の形で商品化できるとよいと思います。