[ヘルシンキ 25日 ロイター] - フィンランドの通信機器大手ノキア<NOKIA.HE>が発表した第1・四半期決算は予想外の赤字となった。中核のネットワーク事業で競争が激化したことが要因という。

同社は発表文で「2019年のスローなスタート、および低迷が見込まれる上半期が下半期の業務遂行に大きな圧力となる」とした。

第1・四半期の非IFRS(国際財務報告基準)の営業損益は5900万ユーロ(6600万ドル)の赤字。前年同期は2億3900万ユーロの黒字だった。

ロイター調査によるアナリスト予想の利益レンジは1億7500万─4億5700万ユーロだった。

ノキアは、19年の市場が「やや横ばい」となり、1株利益が同年に0.25─0.29ユーロ、20年に0.37─0.42ユーロになるとの見通しを据え置いた。

一部のアナリストは中国の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]が米国の圧力に直面していることについて、ノキアとスウェーデンのエリクソン<ERICb.ST>にとってプラスになる可能性があると指摘しているものの、ノキアは競争が激化する可能性があると警告。「一部の競合他社が第5世代(5G)の初期段階でのシェア獲得を目指す中、一部の取引で競争の激しさが増す可能性がある」とした。