「道」見失ったカーナビメーカー 自動車業界を襲う荒波
朝日新聞デジタル
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【カーナビ産業はなくなる】
カーナビは、かつては便利なものだった。重い道路地図を開いて、ページをめくって目的地までの経路を確認するという作業から運転者を解放した功績は無視できない。さらに都心部では、道路地図だけでなく、渋滞情報が加わることで、効率的なルート選択ができるようになった。そこには大きな需要があった。そうして「カーナビ産業」なるものが出来たということだ。
今や、カーナビは、グーグルマップにかなわない。タクシーに乗って、運転席にあるナビと、手元にあるスマホの画面のグーグルマップ、ルート案内を見ればすぐにわかる。道路の混み具合から、マップ上のお店など目的地の表示(レストランなら料理の写真まで)、精緻性、正確性、情報更新の即時性のいずれの観点から見ても、既存のカーナビの出る幕はない。
ニューヨークやパリで乗ったUBERでも、カンボジアで乗ったトゥクトゥクでも、車体にはスマホが設置され、グーグルマップが表示されている。
その方が、ハンディーで、コスト面でもリーズナブルで、設置も簡単。便利だからだ。
カーナビメーカーにも、見るべき要素技術やノウハウはあるだろう。しかしもはやそれは、単独の産業を支えるものではない。カーナビ産業は、過去のもの。
より大きな、地球全体をカバーする情報ネットワークに置き換えられるプロセスの最終段階に入りつつあると理解すべきというのが、私の見立て。