【新】「100万人に1人の人材」への挑戦

2019/4/27
人々の価値観が多様化し、複雑化する現代社会。
教育改革実践家の藤原和博氏は、そんな時代に「希少性のある人材=稼げる人材」になるためには、
「どんな人でも、何かひとつのことに1万時間をかければ、必ず100人に1人の人材になることができる」
「次に、違う分野で仕事をして100人に1人の希少性を確保できれば、1/100×1/100で、1万人に1人の希少性を確保できたことになる」
「このように3つのキャリアを5年から10年ずつ経験し、その掛け算で希少性を獲得しよう。そうすれば、1/100×1/100×1/100で、100万人に1人の存在になることができる」
と語る。
とはいえ「具体的にどうキャリアを掛け算すればいいかわからない」という人も多いかもしれない。
そこでNewsPicksは藤原和博氏とコラボし「ミリオンズ」という連載を開始。連載では、編集部が「100万人に1人の人材( The Millionth/ミリオンズ)」だと評価した人物を、ジャーナリストの磯山友幸氏、ライターの川内イオ氏が取材。
彼らはどのようにしてキャリアを掛け算し、「100万人に1人の人材」になったのかーー。
ミリオンズ10人の「100万人に1人の人材」になるまでの挑戦を、密着取材にて描く。
10人の挑戦
1人目には「場作りの専門家」として引っ張りだこの、グッドモーニングス代表取締役の水代優氏が登場。
そんな水代氏の一歩目のキャリアは飲み屋での下働きだ。徹底した観察と行動で飲食店運営の勘どころをつかんだ。
「場作り」のプロとして認められるようになっても、水代氏は「掃除はすべての原点だ」と言い続けている。基本は現場、それも当たり前のことをきちんとやる、それがすべての原点だと信じているからだ。
東京で最もオシャレな「コミュニティ・スペース」を作れる男
2人目にはアーキス代表の松浦奈津子氏が登場する。
2016年秋、松浦氏はある日本酒をプロデュースした。その名は「夢雀」。名前を知っている人はいても、飲んだことがあるという人はまれだろう。750ミリリットルで8万8000円。日本で最も値が張る日本酒だ。
そんな松浦氏は、一歩目のキャリアはライターからスタートしている。のちにそれは、人のネットワークを紡ぐ力になったという。
素人の私が、5つ星ホテルで飲まれる日本酒を作れた理由
3人目には薬の副作用情報のプラットフォーム作りなどを手掛けるコンサルティング会社「マディア」代表の古川綾氏が登場。
古川氏は大塚製薬に16年半勤めた後、外資系のコンサルティングファームPwCに転職、その後2010年にマディアを立ち上げた。
まさにホップ・ステップ・ジャンプのキャリアだが、「今の基礎はすべて最初に就職した大塚製薬で学びました」と古川氏は語る。
「薬の副作用はコントロールできる」私はなぜ起業したのか
4人目のミリオンズはクルミドコーヒー・胡桃堂喫茶店店主の影山知明氏だ。
クルミドコーヒーと胡桃堂喫茶店、このふたつのカフェに共通するのは、利益や規模の拡大を追求する資本主義とは違う経済の在り方を求めていること。
しかし、影山氏のキャリアは、資本主義のまっただ中から始まった。新卒で外資系コンサルティングファーム「マッキンゼー・アンド・カンパニー」に就職したのだ。
エリート街道を外れてカフェ経営。国分寺から発信する新しい経済
5人目には「自然とともに生きる暮らしを体験すること」をテーマに掲げる子どもの複合体験施設「モリウミアス」の創業者、油井元太郎氏が登場。
油井氏は、一歩目のキャリアを米国でのスタジオエンジニアからスタート。
その後日本テレビのコーディネーターに転じるが、持ち前の英語力に加えて、この時磨いたコーディネート力、つまり「つなげる力」が後々、創業者として関わったキッザニアでもモリウミアスでも効いてくる。
キッザニア創業メンバーの次なる挑戦。テーマは「自然と子ども」
6人目には熊本県人吉市で産業支援センター長を務める松山真之助氏が登場する。
松山氏は新卒で日本航空に入社し、その後通勤時間4時間の往復に2冊の本を読んでネットで書評する書評家となった。
そんな松山氏は2018年、人生の大転換を決断する。
本業であるJALで磨いてきたマネジメントの力と、副業である書評やJカレッジで培った幅広い人脈を生かして、地域に貢献できないかと考えたのだ。
JAL勤務時代、通勤時間の「趣味の読書」が自分を助けてくれた
7人目は鮮魚販売、旅行、コンサルティング業務など幅広く手掛ける「ギブリ」代表の坪内知佳氏。
シングルマザーとして、アルバイトを掛け持ちしながら必死に働く日々を過ごす坪内氏。ある出会いをきっかけに、約60人の漁師を束ねる「萩大島船団丸」を結成し、ゼロから始めた魚の産地直送サービス「鮮魚BOX」などで、大きな話題を集めた。
多分野で事業を展開する「ギブリ」だが、どの事業にも共通する思いがあるという。
体当たりで漁業を変革したシンママ。次の針路は真珠文化再生
8人目には田中優未氏が登場。
三重県尾鷲市須賀利。尾鷲市の中心から車で30分以上かかる「陸の孤島」である。昔はカツオ漁などの漁業で栄えた地区で、1600人ほどの住民がいたが、今や230人あまりまで減少、小学校も休校になった。漁協の組合員は30人を切り、平均年齢は70歳を超えていた。
そんな「消滅寸前」とも言える漁村に、漁業をやらせてくれないかと言って笑顔が眩しいひとりの女性がやってきた。それが田中氏だ。東京都心で11店の居酒屋を展開する「ゲイト」という会社の「水産経営企画室長」という名刺を持っていた。2017年春のことだ。
「この漁村を救いたい」ナウシカに憧れた水産女子の“熱い思い”
9人目にはアイル代表の早田圭介氏が登場。世界初、厚さ0.1ミリの野菜シートを開発した早田氏だが、その人生はまさに波瀾万丈。
新卒で働いた野村證券、家業の商店、バス事業など、そのどれもで、ジェットコースターのような働き方をしている。
なぜ彼は何度、沈んでも這い上がることができるのか。何が彼を奮い立たせているのか。
どん底を味わった男の逆転劇。野菜シート「ベジート」開発秘話
連載のトリを飾る10人目には城崎国際アートセンター館長の田口幹也氏が登場。
田口氏は上智大学を卒業すると、日本経済新聞の関係会社であるQUICKに入社するも2年半で退社。その後はサッカー専門紙創刊やカフェ経営で「お助けマン」をしながら人脈を広げた。
兵庫県の豊岡市にUターン移住した後は、そのセンスを生かして「おせっかい」という不思議な名刺を持ち歩いて市内の集まりに出没するようになる。
それが、第三歩目のジャンプである「城崎国際アートセンター」館長就任につながった。芸術監督を引き受けた劇作家の平田オリザさんの推薦だ。
「人と人」をつないできたら、アートセンター館長になっていた
藤原氏の特別講座をMOOCで開講
NewsPicksアカデミアでは、各分野の最先端を走る“実践者”たちを講師に迎え、MOOC(オンライン講座)、イベント、ゼミ、書籍、記事などを通じて、最先端の実学を提供しています。
今週からは、好評を頂いているMOOCで「キャリア特集」をスタート。今回はその第一弾として、教育改革実践家・藤原和博氏の「100万分の1人の人材になるためのキャリア戦略論」を全5話無料でお届けします。
第1回 1/100への道 あなたはパチンコをしますか?
第2回 1/10000への道 1万時間×1万時間
第3回 1/1000000への道 「不利な領域」に飛び出せ
第4回 3歩目をどこに踏み出すか?自分ベクトルを見極めよ
第5回 最後は自分を「安売りせよ」
終身雇用の終焉、働き方改革、ビジネスパーソンを取り巻く環境は急激に変化しつつあります。
先が見えない混迷の時代にどうキャリアを築けば良いのか。藤原氏は「3つの分野で100分の1の希少性を獲得し、その掛け合わせで100万分の1の存在を目指すことが大事」と述べます。
本講座では、最初の一歩である「100人に1人」の人材になる方法から「100万人に1人」の存在になるまでのプロセスを徹底解説。
新時代を生き抜くキャリア構築術を習得します。
(予告編構成:上田裕、平井啓一朗、デザイン:九喜洋介、堤香菜)