池袋「87歳暴走」事故から江川紹子が考える、高齢者運転事故を防ぐために必要な議論
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良記事。交通事故後の加害者の取り扱いについて,複数のケースをもとに丁寧に論じられている。ちなみに,池袋の事案では,「今回の池袋のケースも、罪証隠滅などのおそれが認められなければ、退院後は任意の取り調べとなるのではないか」とのことです。
昨日辺りから、この運転していた人に対してさん付けではなくなったようです。
運転者の事故直後の家族との会話が報道されたりしましたが、そのあたりにも私は個人的に違和感を感じました。
とんでもない事故を起こしたという認識があるのかないのかについての報道がないことで、世間の非難を助長しているように感じます。「オートマ限定免許があるのだから、自動ブレーキ搭載車限定免許も可能ではないか」
賛成します。生活環境の問題で運転が不可欠なのであれば、免許維持と返上の中間に幾つかの限定免許を設ければ良いと思います。
例えば地域限定免許というのはどうでしょうか。高齢者の運転が必要とされるのは主に公共交通が不十分な地方で、それらの地域では都市部に比べ交通量や歩行者も少ないので問題視されていなかった面があります。ただ同じ基準を今回の事故のような都市部にそのまま適用してよいとは思えません。
70歳以上の更新時にある程度しっかりした技術試験を導入し、この結果を基に必要であれば普通免許ではなく自動ブレーキの有無や最高速度、運転可能地域を制限した免許を発行。運転可能地域については都市部では運転技術の基準を厳しく、地方ではある程度緩く、特に現住所が含まれる生活圏内の基準に満たない場合は免許の返上を求める、などなど。
自動運転技術の向上に期待する声もありますが普及にはまだ何年もかかります。他方で高齢者の運転事故は現在起こっている問題ですから制度変更は今すぐにでも検討すべきだと思います。
(追記) 限定免許についてですが警察庁の有識者会議で既に検討が進められている様です。特に今年二月には自動ブレーキ・地域限定等も含めた限定免許についてのアンケートや諸外国の制度調査も含んだ報告書が出ています。
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/council/index.html
今回の悲惨な事故がせめてこれらの実効性のある制度改正に繋がればと思います。