日本電産、純利益15%減 中国減速で、売上高は最高
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新年度の前半は減収減益を想定、後半にリカバリというシナリオが示されました。この内容次第と言えそうです。ただ、増配基調を続ける方針がこの時点で示されていて、経営陣の自信が伺われます。
2020年度目標の売上高2兆円、営業利益3000億円の達成時期、この決算開示では据え置かれているようですが、実質的には少し先送りでしょうか。金額よりもモジュール化、ソリューション提供による事業基盤強化が進むことの方が優先だと思います。
恒例の自社株買い、株価次第でしょうかね。3Q前に下方修正していた中で、実績は売上超過、営業利益未達、在庫は管理はされて減少しているが(減収局面では重要)、ものすごく減っているわけではない。営業利益の減益の中身が、決算説明会でのキーポイントになりそう。
予想については、上期は引き続きへこんで、下期回復。下期の売上はオムロン車載事業の買収を織り込んでいるように見えるが、利益貢献はあまり見込んでいない印象。
以下詳細。
【実績】
3Q前に下方修正していたなかで売上1.52兆円(予想1.45兆円)、営業利益1386億円(予想1450億円)。
予想より売上は出たが、利益は未達。日本電産は利益は粘って出してくることが多いし、3Q前の修正で構造改革費用(3Q115億、4Q125億)も結構織り込んでいたので、ちょっと意外感。ただ先に出せるものは出そうという感じにも見える。
なおQoQで売上3767億円→3640億円(QoQ-127億円)、営業利益309億円→95億円(QoQ-214億円)。決算説明会資料(多分明日)で増減益の内訳は見たい。
減収局面は在庫マネジメントが重要。棚卸資産は3Q2701億円→2557億円。ものすごくガッツリ減らしたわけではない(ガッツリ減らしていれば、工場稼働が減って四半期の稼働率が悪くなって期間損益が悪化するが、今後は利益が出やすい)が、ちゃんと減ってはいる。
【予想】
下期回復の予想。売上増加について、オムロンからの車載分が含まれているだろう(今のところ10月末完了予定)。
下期の営業利益1000億円は、2018年度上期にほぼ達成している(982億円)。そういう意味では一過性コスト含めて利益貢献はまだ見込んでいない数値に見える。
通期:売上1.65兆円(YoY+8.7%)、営業利益1750億円(YoY+26.2%)
上期:売上0.75兆円(YoY-3.5%)、営業利益750億円(YoY-23.6%)
下期:売上0.90兆円(YoY+21.5%)、営業利益1000億円(YoY+147.6%)
短信:http://bit.ly/2vhiYYS
補足資料:http://bit.ly/2vjN26c
下方修正:https://newspicks.com/news/3602810
3Q決算:https://newspicks.com/news/3617764日本電産の決算説明会でNewsPicksアナリストが質問されていましたが、永守会長はNPの存在を認識していなかった。これで認識してもらえたら嬉しいですね笑