[ニューヨーク/ソウル 17日 ロイター] - 韓国サムスン電子<005930.KS>の新製品である折り畳み可能なスマートフォン「ギャラクシーフォールド」が、使用してわずか1日や2日で画面に不具合が生じていることが明らかになった。レビューのため今週、同製品を受け取ったブルームバーグ、ザ・バージ、CNBCのテクノロジー担当ジャーナリストが、ツイッターに投稿した。

それによると、この問題は端末の画面が割れたり、ちらついたりすることに関係しているようだ。ギャラクシーフォールドは米国で4月26日に発売される。

サムスンは、メディア向けに配ったギャラクシーフォールドのサンプルでメイン画面に関する問題がいくつか報告されたとし、調査する方針を明らかにした。画面の保護材を外す時に損傷する可能性があり、この件を顧客に伝えると説明した。

多数の申し込みがあったことから、ギャラクシーフォールドの予約は既に締め切ったという。発売日に変更はないとロイターに明らかにした。

今回の問題は、2016年の「ギャラクシーノート7」の発火問題を想起させる。発火問題でサムスンは、7のリコール(無料の回収・修理)と販売中止を余儀なくされ、16年第3・四半期にモバイル部門の利益のほぼすべてを失った。

ブルームバーグの記者、マーク・ガーマン氏は「私のギャラクシーフォールドのレビュー端末は、スリーンが完全に壊れ、たった2日で使えなくなった。これが広範に及ぶ問題なのかどうかは分からない」とツイートした。

同氏のツイートによると、本来取り外すべきではない画面上のプラスチックの層を取り外した後、端末に不具合が生じたという。

また、ザ・バージの編集責任者であるディーター・ボーン氏は、端末画面の折り目に「小さな膨らみ」が現れ、画面が押し上げられているように感じたと指摘した。サムスンは端末を交換したが、問題の理由は明らかにしなかったという。

同氏はロイターに対し「これは非常に厄介だ」と述べ、プラスチック製のスクリーンカバーは取り外さなかったと付け加えた。

CNBCのテクノロジー担当エディター、スティーブ・コバチ氏は、わずか1日使っただけで画面の半分がちらついている動画を投稿した。

アナリストらは、折り畳み式を巡りテストモデルの第1陣に異常が見つかることにほとんど驚きはないと指摘。また、内側に折り畳むデザインは、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]の商品のように外側に折り畳むデザインよりも耐久性に劣る可能性があると指摘した。

BNK証券のアナリスト、Park Sung-soon氏は「内側に折り畳むタイプは、スクリーンにより大きな圧力が加わるため、外側に折り畳むタイプよりも製造が困難だ。これは誰もが懸念していたことだ」と述べた。

NH投資証券のアナリスト、Lee Kyu-ha氏は「時間が経つにつれて歩留まり率は改善すると思うが、サムスンがスクリーン問題を完全に解決できるかどうかは分からない」と語った。

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