[東京 16日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比39円11銭高の2万2208円22銭となり、小幅続伸した。外部環境面で手掛かり材料に欠ける中、朝方は利益確定売りが先行したものの、KDDI<9433.T>やNTTドコモ<9437.T>などの通信大手や、ファーストリテイリング<9983.T>が買われてプラス圏に浮上した。一時前日比92円高まで上昇し取引時間中の年初来高値を更新したが、大引けにかけては利益確定売りに押された。上海株が軟調に推移したことも重しになった。

TOPIXは0.09%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆0997億円だった。東証33業種では情報・通信、海運、保険、食料品が値上がり率上位に並んだ。半面、パルプ・紙、鉱業、石油・石炭製品、精密機器などは軟調だった。市場では「3月末から地合いが変わり、デリバティブを含めたポジション変更を迫られている投資家も少なくない。先行き2万2500円―2万3000円までレンジを切り上げる可能性もある」(内藤証券投資調査部部長の浅井陽造氏)との声が出ていた。

東証1部の騰落数は、値上がり724銘柄に対し、値下がりが1293銘柄、変わらずが120銘柄だった。