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農耕が始まる前は、狩猟採取生活する血縁部族中心に構成される集落での協力生活だったとすると、集落内では年齢に応じた役割分担がなされたと思いますが、人数も少ないので「同級生」や「同期」がないので、従って現代的な意味での格差を見出すのは難しいと思います。ただし、乳児死亡率の高さなど、集落間での格差は相当あったでしょう。

その意味において、格差が観察され得るのは、定住生活を始めた農耕文明以降となるでしょうから、格差の要因を余剰生産と考えるか、農耕そのものと考えるかは、鶏と卵の関係にあるように思いました。

ただ、近代以降の人類の歴史は、奴隷労働力(17世紀ごろまでは労働力の殆どは奴隷と家畜)を機械に置き換えて自由を拡大し、格差を縮小してきた歴史でもあるので、余剰生産が多ければ格差が大きくなるという問い立ては本質ではない気がします。

格差とは一定の条件下で、なんらかの共通の効用物(お金、不動産、権力等)のフローまたはストックの分布の偏りのことだとすれば、取引が自由になればなるほどフローはべき分布に、ストックは指数分布に自然に収束するので、

A. Dragulescu, et al., 2000
http://physics.umd.edu/~yakovenk/papers/EPJB-17-723-2000.pdf

人々は奴隷から解放されて行動の格差固定からの自由を得た代償に、所得と貯蓄の格差を受け入れたことになりますが、労働組合が強くなった製造業では所得分配が自由化されなかったので、「自然」な格差より平等な分配がなされて来たのだと思います(大規模製造業は農耕に比べてスキルの備蓄と組織力がモノをいう世界だったので、経営としても必要な選択)。それも今は自由化されつつあるので、大規模製造業の論理で必要だった人工的な平等は不用となり、自由による自然な格差が生まれている、というのが私のざっくりとした理解です。

その背後には、製造業とその製品の使用を支えるエネルギー資源生産の余剰(EROI)があり、格差の構造形成に重要な役割を果たして来たのではないか、という仮説を持っていますが、定量的に示すのはかなり難しいですね。
更新速度が遅めだが、半年後くらいに纏めて読みたい山川出版。