インテグラルが東洋エンジニアリングの再生に乗り出した理由
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注目のコメント
個人的な意見ですが。
TECは、昔から社内的に営業部門が強いんだろうなぁという感触を持っています。
例えば少し前ですが、インドネシアの肥料プラントをビックリするくらいありえない価格で受注し、3年たってやっぱり100億くらい赤字を出してました。ちなみに100億足すと、まぁそんなもんだよねって価格になる。
(円高で仕事も少なかったから)営業部門が取りたくてとったんだろうけど、ちょっと社内で声を聞くべきだったんじゃないかなぁと感じます。
あと、リスク管理ちゃんとしてるのかなぁというのもTECの特徴。
北米エチレンは信越化学の案件で土質ミスって大赤字なんだろうけど、契約上土質をちゃんと定義していればそれに見合うリスクを積むか積まないか判断できたはず。リスクあるのに積んでなかったらそもそもダメだし、リスクに対して備えが足りてなかったらやはりリスク評価の力不足ということになる。
https://newspicks.com/news/2293742
ただ、競争激しい市場でEPCをやりきろうとするTECの姿勢は、同業として個人的には応援したい。最近工事を外してEPだけやるコントラクターが多いけど、これはあまりいい流れではない。
工事をやらないと現地のデータ(単価や効率などなど)が集まらない。集まらないと見積れないし見積もっても精度が上がらない。精度でないから見積出しても勝てない。勝てないからEPに絞る。工事しないから工事部隊が育たなくなり、工事やりたくなっても見積精度が出ない。そのうちPも主要機器とかだけになり取り分が減ってゆく。客先は設計+主要機器だけのコントラクターには魅力を感じない(窓口が複数になるのらは客先からすれば面倒)ので、仕事が取れなくなる。
なかなか日系エンジ会社は調子悪いですが、インテグラルの血が入ってTECがいい方向に行くことを願ってます。東洋エンジニアリングの財務問題は、海外(米国)受注案件のプロジェクトマネジメントが発端でした。
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事業再生は、バランスシートの改善(財務問題の解決)と、経営の改善の、両者が必要です。
インテグラルによる追加資本(真水の資金)の提供は、財務問題の解決に対して、明確なプラスです。
一方の経営の改善に関しては、
(1) 地域・セグメントからして、日系PEファンドが強みとする分野ではありませんので、力量は未知数です。
(2) しかしながら、PEファンドが得意の「プリンシパルに基づき、やるべきことをやる、やっちゃいけないことはやらない」、すなわち、「プロジェクトマネジメントの規律を引き締める/受注時の引受審査のガバナンスを発揮して儲かるプロジェクトと負けない契約にする」を徹底することで、各プロジェクトの中身が良くなり、その集合体である経営が改善するという計画なのかもしれません。
インテグラルのご手腕に注目しています
(個人の感想です)