未婚者の5割超が「認知症になったら、介護してくれる家族は誰もいない」…解決策はあるのか
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こうした記事が不安を感じさせるという背景には、やはり「介護は家族の手」という暗黙のイメージと、実際に家族の介護負担によって支えられている制度の一面があるからでしょう。
とはいえ、私の管轄する事業所で言えば約50%は一人暮らしです。そのうち20%くらいは身寄りがいなかったり、遠方だったり疎遠だということで、成年後見人の弁護士さんや役所、医療福祉介護関係者と隣近所で支えてます。
基本的に天涯孤独な身であろうと、今の日本ではなんとか最期まで暮らせる仕組みは整っています。
肌感覚のポイントは
1、ご自身が望む生活レベルに見合う費用の蓄え、“準備”
2、生活レベルが多少落ちても受け入れられる心構え、“感謝”
3、他者の助けを得ながら生きられる“受援力”
4、他者と良好な関係を築ける“ソーシャルスキル”
遠くの親戚より近くの他人と良好な関係を築き、どんな状況ででも感謝して、そしてちょっぴり楽しみも持てる金銭的余裕があれば、幸せそうに暮らしている方は少なくないですよ。
まぁ、現代人に足りない、免疫が少ないのは、“感謝”して今を受け入れる力とは思います。
そうした力を身につけている方は、大変な経験をされていたり、信仰があったり、日頃から他者とインフォーマルな関係を築いてきている人という傾向がありますね。記事には2つの論点があります。
1.将来の介護者がいない
2.単身高齢者の増加
これは切り分けて考えるべきです。(いわゆる課題の分離)
まず、家族が介護する時代は近い将来、マイノリティになります。
これだけ核家族化と地方の過疎化が進んでる以上、都市圏に住んでいる子供夫婦が地方に住んでいる親の面倒は(ほぼ)見ないでしょう。
(仕事と家族ではなく、親の介護を選べますか?)
家族に介護してもらえない人は、施設を選んだ方が(基本的に)良いです。
そこでの問題は、施設入所を選ぶ判断能力や自己認識力があるかどうか、になります。認知症になってからでは遅いのです。
(そもそも施設入所という発想すら出ないことも)
次に、単身高齢者増加の問題です。
生涯未婚率がここまで増えてしまっては、個人の問題ではなく社会的な問題になります。
高収入女子は未婚率が高い →結婚より仕事を選択
低収入男子は未婚率が高い →現状暮らすので精一杯
高収入男子は未婚率が高い →時間と金銭の自由が減る
結婚のメリットが昔よりも減ってる以上、やむを得ないこともあります。出産・家庭・安定のメリットと、自由減少・友人関係減少・行動制限のデメリット。
(結論)
単身高齢者は、成年後見人制度を早めに活用しましょう。
孤独死や単身独居の認知症発症リスクはかなりのものです。(徘徊して事故に遭いたい人は少ないはず)
両親や祖父母が認知症になる前に、どこで介護すればいいのか、判断能力がある内から話し合いましょう。
それだけでも不幸な結果は減ります。きっと。