「日本流」で北欧を染める日本人

2019/4/16
携帯電話の通信インフラで世界トップ3の一角を占める北欧の巨人・ノキア。
日本では、かつてはソフトバンクとしか取引がなかったが、現在はドコモ・ソフトバンク・au・楽天の各キャリアに基地局を提供している。
遠い北欧・フィンランドのベンダーというハンデを克服し、日本でのシェア拡大の一助を担ったのが、現在フィンランドのオウルで働く技術者、小松兼一さんだ。
高い技術と品質を求める日本の顧客を満足させるため、小松さんが現地で行ったのは「日本流」の品質管理を浸透させること。その秘密は「寿司」と「地震」にあるという。
ノキアの開発現場のみならず、製品そのものを劇的に変えた、日本ならではの文化とは。
◆ノキア5G最前線。動画はこちら⇩
小松兼一(40)ノキアの無線システム開発部門・シニアエンジニア。NECからノキア・ジャパンを経て、2011年にフィンランド・オウルに移り、日本流の品質管理を浸透させた。改善=「カイゼン」は現地スタッフの合言葉となり、製品の質の向上につながったと高く評価されている。
小松 10年ほど前、ドコモ以外は郊外に行けば行くほど圏外が多い、という時代がありましたよね。これは間違いなくノキアのせいでした(笑)。
──どういうことでしょう(笑)。