自動車大手。ルノー、三菱自動車との連携により事業の効率化を図る。電動化推進を2030年までの長期ビジョンに据え、ラインナップ拡充に取り組む。運転支援技術やコネクテッドカーシステムにも投資。
時価総額
2.42 兆円
業績
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リバイバルプランの要素の大半は、ゴンさんが来る前に存在し、ゴンさんは、その「リストラ」の意味をはっきりさせ、実行させただけだというようなことは理解されていない。他方、ゴンさんが、EVに集中させたのは立派な経営判断だが、世の中のEV化がそこまで進まず、結果として成功していないことはその通りだ。三菱自工を「救済」したのも、私は、ゴンさんの間違いだったと思う。なぜなら、三菱自工の位置付けが不明瞭な限り、単純な規模の経済を追求する古い協業戦略にとどまってしまうからだ。
ゴンさんの発想の源はフランスにある。ゴンさんは、ルノーで成功した組織モデルやルノーのガバナンス構造を日産にもちこんだ。
フランス会社法は、会社の広範な義務執行権を、取締役会議長(President、これを会長と訳す場合がある)か社長(Director-General)に委ねることを認めている。取締役会議長と社長とを同一人が兼務することさえ選択できる。
このなかば独裁状態の職務を、(PDG)President-Director-Generalという。
さらに、社長以外の機関が強制されない、簡易株式会社というめのさえある。この会社形態には、極めて広い定款自治が認められるから、「何でもあり」だ。
これらは全て、フランス企業の国際競争力を擁護するためだ。
加えて、ルノーは、自らの敵対的買収リスクに対して、極めてナイーブで、フランス政府は、関連法に「日産条項」を設けた。 それは、ルノー買収者は同時にルノーとは別に日産(正確には上場する傘下の会社)も買収しなければならないという規定だ。
会社経営の権限を集中し、機動的な経営判断とリーダーシップを優先させ、買収に対する防衛措置を講じた。
ところてま、川又、石原時代の「専断」と、ゴンさんのそれとは、前提となるビジネスモデルが異なり、「専断」の対象が異なるので、連続して論じられない。
もっとも、おそらく、本人達が去った後に、この人達が指導した統治の構造が生き続けるかで、その歴史的評価が決まる。
私は、川又、石原時代のもののうち、何かが、良いものとして生き続けているとは思わない。なぜなら、よくある、縁故経営、直感経営だったからだ。
つまり、アメリカ企業並みの高報酬を貰い、日本企業のなあなあレベルのコンプライアンス基準で働き、欧州企業のCEOのように世界中を飛び回る…という感じです。
ゴーン氏が最初からそれが居心地が良いことを知っていたのか、途中から気が付いたのかは分からないですが、少なくとも報道の内容からすると、良いところ取りだと思います。
では外国人経営者ならば誰でもそれが出来たのかというと、それはあり得ない話しで、やはりゴーン氏のポジションと日産という企業が特別だと漠然と感じていました。
日産に東大出身者が多いことや、高校レベルまで遡った学閥があるとは全く知らなかったのですが、ですから(この記事が多少大袈裟に書いてあるとしても)なるほどと納得出来るものではありました。
ゴーン氏が再建に関しては手腕があることは間違いなかったわけですから、アメリカの企業を渡り歩けば良かったのですよね。
でも、ゴーン氏はレバノン出身で、アメリカからするとよそ者なわけで、Non-Nativeです。
そこがゴーン氏がアメリカに渡らなかった理由なのかと思います。
日本にいれば、そこまで出身地を気にする必要もなかったわけですから。
ゴーン氏がベルサイユ宮殿で披露宴をしたと知って、昨日のビデオレターを見ると、持っていたプライドは高いけれども意外と脆いものだったんだろうな…と感じた次第です。
きっとすごく頭は切れる人だろうに…。その意味では残念です。