[東京 9日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅円高の111円前半。アジア株の伸び悩みを背景に、ドルは今月3日以来の安値となる111.27円まで一時売られたが、積極的に売買する理由にも乏しく、売り地合いも続かなかった。

きょうもドルはもみあい。仲値公示と前後して、111.55円まで上昇した後に111.27円まで一転売られたが、薄商いの下で実需に関連した売買が一時目立っただけようで、その後は値動きが鈍った。

市場では「きょうは取引高は普段のおおむね3割減」(外銀)といい、見送りムードが強かったという。

欧州連合(EU)離脱期限を12日に控えた英ポンドは1.30ドル後半、145円半ばでこう着。今後の情勢が依然として極めて不透明感で、一部投機色の強いものを除いて売買が入らないという。

「AI(人工知能)は憶測では動けない。他の市場参加者も、先が見通せないので動けない」(FXプライムbyGMO、常務取締役・上田眞理人氏)とされ、合意なき離脱を織り込んでない市場では、実際12日にノーディールが判明すれば、1.25ドル方向へのポンド安が見込まれるとの指摘もあった。

メイ首相は5日に、トゥスクEU大統領に書簡を送り、最長で6月末までのブレグジット延期を要請した。英国内では与野党協議により、欧州議会選挙前の5月22日までの離脱を目指しているが、協議は想定どおり難航している。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 111.32/34 1.1261/65 125.38/42

午前9時現在 111.43/45 1.1253/57 125.43/47

NY午後5時 111.47/50 1.1259/63 125.55/59

(為替マーケットチーム)