[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸した。米中通商合意に対する期待で製造業中心に堅調に推移。為替の円安も追い風となり、終値は3月4日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。一時は取引時間中の年初来高値(2万1860円)に接近したが、同水準では利益確定や戻り待ちの売りも出て、伸び悩んだ。中国、香港などのアジア市場が休場で手掛かり材料が不足したほか、3月米雇用統計の発表を今晩に控えて商いも低調だった。

TOPIXは0.35%高で取引を終了。東証1部の売買代金は1兆9652億円だった。東証33業種では、海運、金属製品、繊維などが値上がり率上位に入った。

トランプ米大統領は中国の劉鶴副首相と会談した。大統領が、中国との通商合意が4週間以内に発表する可能性があると述べたことが材料視され、電気機器、機械なども堅調だった。市場では「米中交渉の進展で地合いの良さは保っているが、前月に数字が悪かった米雇用統計の発表前で積極的な売買は手控えられた」(SMBC日興証券投資情報部部長の太田千尋氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、かんぽ生命保険<7181.T>が反発。同社は4日、親会社の日本郵政<6178.T>が普通株式を最大1億8500万株売り出すと発表した。市場放出に伴う需給懸念もあるが、同社は4日、1000億円を上限とする自社株買い決議も発表している。自社株買いの規模の大きさは想定以上との見方も出ていた。半面、セブン&アイ・ホールディングス<3382.T>が続落。同社は4日、2020年2月期の連結営業利益が前年同期比2%増の4200億円になるとの見通しを発表した。中期経営計画で目標としていた4500億円に届かない見通しとなったことが嫌気された。

東証1部の騰落数は、値上がり1311銘柄に対し、値下がりが729銘柄、変わらずが100銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21807.5 +82.55

寄り付き    21743.14

安値/高値   21731.34─21839.18

TOPIX<.TOPX>

終値       1625.75 +5.70

寄り付き     1620.52

安値/高値    1620.52─1627.33

東証出来高(万株) 113774

東証売買代金(億円) 19652.7