【The UPDATE】なぜ日本でシェアエコは広がらないのか?

2019/4/6
毎週火曜夜9時からTwitterで配信中の『The UPDATE』。今回のテーマは「なぜ日本でシェアエコは広がらないのか?」。シェアリングエコノミー協会の代表やシェアリングサービスの元事業戦略部長、この領域に詳しい弁護士など多彩なゲストが参戦。

番組を視聴するには、番組公式Twitterアカウント(@TheUPDATE_NP)をフォローしてください。火曜夜9時のライブ配信の開始をTwitterでお知らせします。
シェアリングエコノミーとは?
シェアリングエコノミー(共有経済)とは、インターネット上にあるプラットフォームを介し個人同士がシェアをするサービス全般を指す。
その中で、シェアされる代表的な分野は、乗り物・エンタメ・ファッションなどの「モノ」、宿泊場所・オフィス・駐車場などの「スペース」、そしてスキル・時間などの「人」の3つ。
また、シェアリングエコノミーの市場規模は、2023年には9400億円に達し、特に「モノ」が約5割を占めると考えられている。
代表的なサービスの例としては、洋服レンタルの「air Closet」、家主居住型ホームシェア(民泊)の「Airbnb」、地域ママの子供預かり合いプラットフォーム「アズママ」などがあり、あらゆる分野に広がっている。
しかし、普及への課題の1つとして、法律や条例など様々な厳しい規制が存在している。
そこで、今回の『The UPDATE』はこれらの背景をもとに「なぜ日本でシェアエコは広がらないのか?」「そもそも普及する必要があるのか?」など白熱した議論を繰り広げました。
首都圏VS地方、シェアエコが必要なのは?
古坂 サービスを使っていない人からしたら、コンビニに行けばものは売ってるし、タクシーもとまるし、今のままでも不便じゃない。
利用している人からするとシェアエコサービスは必要だと思っている。そこで、本日はゲストのみなさんの主張を聞いていきたいと思う。
安永 「日本型のシェアエコは必要」だと考えている。UberやAirbnbは海外のサービスをそのまま輸入したから、日本の情勢や規制と合わない部分がある。
だから、日本に合わせた相乗りなど、その国に合ったかたちのシェアリングエコノミーが必要。
重松 「絶対に必要!公助から共助の世界に!」となっていくと思う。これからの日本、特に地方のあり方として、少子高齢化で人口減少社会を迎えるためインフラの維持が大変になる。
破綻可能性のある地方自治体がどんどん増えていく中、公助だけでは今後厳しくなってくる。
古坂 特に地方の人にとって一番難しいのはマインド。僕も青森県人だから、人の家の車に乗るか?っていう考えがある。
そもそもモノへのこだわりが強く、人の家にお邪魔するのも大変。ライドシェアするとき、お菓子を買っていかなきゃ行けないんじゃないかという、地方ならではのマインドがある。
重松 でも、地方こそ必要。例えば免許を返納してしまったら、難民になってしまう。だから、お互いのリソースを有効活用し助け合う、共助という考え方が大切になる。
佐々木 そういう意味では、地方からの方が普及しやすいということなのか?
重松 当然、余剰資産の活用という意味でも、人口が多い首都圏の方がサービスは立ち上がりやすい。ただ、問題とされているのは地方。
本当の意味での「シェアエコ」を考える
岡本 シェアリングエコノミーは必要だと思う。「但し、バランスのとれたルールづくりも必要」だと考えている。元々のシェアリングエコノミーの発想は、遊休資産を有効活用し、貸す側と使う側のwin-winな関係づくり。
ただ、無制限に何もルールがないと、安全性など様々なリスクが生まれてきてしまう。だから、ビジネスの発展は妨げず、安全性を担保するそのバランスが重要。
川上 遊休資産の有効活用や公助から共助へという考え方は私も大賛成。だからシェアリングエコノミーも賛成派。ただし、ここまで話されてきた「シェアエコは、シェアなのか?」という問題提起をしたい。
例えば、UberEATSもプラットフォーマーが手数料で一番儲けて、運んでいる人はただのアルバイトと同じ。それなのにも関わらず、雇用されていないから、事故に遭うと労災保険がおりない場合もある。
古坂 日本の場合だと保険や教育はどうなのか?
安永 保険はあるし、教育もやっている。国によっても違うが、日本ではしっかりプラットフォームとして責任を持ってやっている。
重松 教育に関してはするプラットフォームとしないプラットフォームがある。SPACEMARKETでは、セミナーなども開催しているが、みんなが学習していってお互いに教え合ったりもしている。
川上 今、みなさんが「プラットフォーム、プラットフォーム」となったように、ここまで話してきたのは、シェアリングエコノミーではなくプラットフォームエコノミーだと海外では捉えられてきている。
そうやって区別することで、どういった仕組みが適切なのかという議論ができるようになる。
さらに言うと、ロサンゼルスのUberドライバーは5人に1人がフードスタンプ(生活保護)を受けているくらいどんどん賃金が下がってきている現状がある。
古坂 音楽業界でも同じで、iTunesやSpotifyとか、みんなでwin-winな関係だと言いながらwinになっているアーティストはあまりいない。
買った人もどんどん興味が薄くなっていく。なのにプラットフォーマーの本社ビルだけどんどん大きくなっていく。だからなんでもかんでもシェアリングエコノミーというのは詭弁かなと、思ってしまうことがある。
ゆうこす&石山アンジュ参戦
古坂 ただ、やってみる前に不安ばかり口にしてしまうのはどうなのか。YouTubeも動画共有掲示板と言われていた頃、そんなもの必要か?と思っていたけど、何年も経ってここまで大きくなってきた。だから否定的になりすぎるのも良くない。
そしてYouTuberのゆうこすさんが来てくれているので、シェアエコを使っているか、話を聞いてみたいと思う。
ゆうこす シェアエコサービスはかなり使っている。イベント開催するときもSPACEMARKETを活用したり、UberEATSも週5くらいで利用している。ただ、UberEATSは高くなっちゃうから周りの若い子はあまり使ってないかもしれない。今日はシェアエコのことを勉強したい。
佐々木 では、ここでシェアエコのプロを呼びましょう。シェアガールの石山アンジュさん。
石山 ここまでビジネスの話が多かったが、そもそもなんでシェアが必要かということを考えたい。私の持論は「お客さまは友達」。
みなさんBtoCの延長でシェアを考えていると思うが、シェアの最も大きな価値は、繋がりや友達ができていくところにある。海外でUberに乗った時も、1時間恋バナをして友達になった。
佐々木 タクシーの運転手さんとおしゃべりするのではダメなのか?
石山 CtoCだからこそ、お客さまという感覚ではなく、個人と個人が友達同士のような感覚でシェアや貸し借りをできることが大きい。
岡本 メルカリも、まさにそう。お金儲けのためだけではなく、「捨ててしまうのがもったいない」「今まで大切にしていたものを誰かが使ってくれるのが嬉しい」といった気持ちで成り立っている。
石山 日本にはご近所さんとお醤油を貸し借りする文化があった。昔は三軒隣までしかできなかったのが、テクノロジーによって世界中の人とそれができるようになった。それがシェアエコの魅力。
古坂大魔王が選んだ今週の金言
番組中盤には、モテクリエイターのゆうこすさんやシェアリングエコノミーの伝道師石山アンジュさんが客席から乱入するなど、白熱した知の格闘技が展開されました。
そして最後は、番組MCの古坂大魔王が選ぶ「King of Comment」
選ばれたのは、川上さんの発言でした。
発言に込められた川上さんの想いを、ぜひ本編をご覧ください。
次回は「NPは令和時代に天下を獲れるか」
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