思想・哲学をビジネスにするにあたって「ゲンロンがしないこと」は何だったか。東浩紀が振り返る『ゲンロン』の3年間【前編】
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注目のコメント
【構成を担当しました】
「今でも定期的に売れる哲学の本自体は登場していますけど、大体「哲学はこんなにビジネスに役立つんだ」みたいな内容です。それが悪いとは言いませんが、僕がやりたいのはそういうことではないんですよね。例えば「ニーチェがこう言った」っていう話がビジネスに役立つかと言えば役に立たないですよ。役立つわけがない」
4月最初のインタビューは東浩紀さんです。テーマは「雑誌『ゲンロン』第1期の総括」「これからの批評の在り方とは何か」「ゲンロンの今後の事業展開と、東さんが今後執筆していくものはどんなものになるのか」の3つ。ちなみに聞き手は何度か寄稿いただいている矢野利裕さんです!後編公開は2日20時。
FINDERSのコンセプト「クリエイティブ×ビジネス」にのっとって、ゲンロンという「事業」そのものについても突っ込んで話をうかがいました。特にビジネスの話は後編になって面白くなってくるんですが、前編だと「ゲンロンが補助金をもらおうとしない理由」も結構面白いんじゃないかなと。“大事なのは、難しい言葉をしゃべること自体にはあまり意味がないと気づくことなんですよね。それってただの技術競争なんですよ。サッカーに例えればリフティングがすごくできても、ゴールを決められなければ意味がないじゃないかというような話ですね。”
哲学や思想は本来、こういうものの見方もあるのかもな、と日常を解きほぐす、つまり「頭を柔らかく」するためのものだったのに、今はお堅いものして捉えられている、そこをなんとかしたい、と東さん。今やっていることの原点、目指すところが見える素敵なインタビュー。