[東京 29日 ロイター] - 経済産業省が29日発表した2月鉱工業生産指数速報は前月比1.4%上昇となった。4カ月ぶりのプラス。ロイターの事前予測調査では前月比1.0%上昇と予想されていたが、発表数値は予想を上回った。自動車や半導体製造装置、エアコンなどの増加が寄与した。もっとも指数は1月に前月比3.4%減(確報)と大幅なマイナスとなっており、1-2月平均の指数は101.8と昨年10━12月の105.1を下回っており、「1-3月が10-12月を上回るのは難しい」(経産省)とみられる。中国経済や世界的な半導体需要一服の影響が響いている恰好だ。

生産予測指数は3月が前月比1.3%上昇、4月が同1.1%の上昇となった。経済産業省は生産の基調判断を「足踏みをしている」として据え置いた。  予測指数は従来から実績よりも上振れる傾向があるため、このバイアスを除去した試算値は前月比0.4%としている。3月に増産を見込む業種には、化学や鉄鋼など補修や生産トラブルからの回復を見込む企業が多いという。

<半導体・電子部品は減産>

2月の生産増加に寄与したのは自動車、半導体製造装置・液晶製造装置、建設・鉱山機械、エアコン、電池など。エアコンは「消費増税前の駆け込みとの声もあった」(経産省)という。

生産が減少したのは航空機部品、産業車両、プラスチック、石油化学系基礎部品、半導体・電子部品など。

*内容を追加します。

(竹本能文)