【新】日本発、VR時代がもたらす「アバター経済圏」

2019/3/25
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第183回(全5回)は、ミラティブの赤川隼一氏が登場する。赤川氏は2006年、DeNAに入社。2012年には最年少で執行役員に就任し、経営にも参画する。
2015年には社内の新規事業としてゲーム実況アプリ「Mirrativ(ミラティブ)」を立ち上げ、2018年にDeNAから独立した。
かつてはオタク向けと思われていたゲーム実況だが、YouTubeでの再生回数も多く、今やマスコンテンツになりつつある。そのような流れの中、赤川氏はこれからの世界に「アバター経済圏」がくると予測する。
また、大企業の社員からベンチャー企業の経営者となった赤川氏は、この1年で組織・経営についての思考法がずいぶん変化したという。そして彼は、従来の思考法を「オワコン(終わったコンテンツ=時代に合わなくなったもの)」と表現する。
赤川氏の言う「アバター経済圏」とは何か。また何が「オワコン」な思考法で、どのように変化させるべきか。
本連載は、NewsPicksアカデミアのセミナー「起業家の思考法」を再構成してお届けする。

今やメジャーな「ゲーム実況」

赤川 ミラティブの赤川隼一です。前職のDeNAではゲームやコミュニティ、また執行役員として経営にも関わってきました。
ミラティブは2015年にDeNAの社内ベンチャーとして立ち上げた事業ですが、ベンチャーキャピタルから資金調達をし、僕が買い取る形で2018年にDeNAから独立しました。
われわれは、社名と同じ「Mirrativ」のサービス名で、スマートフォンのゲームを生配信できるゲーム実況アプリを提供しています。
これは、スマホゲームをプレイしているときに、画面上からミラティブボタンをタップすると、すぐに画面がリアルタイムで共有され、ゲーム実況が始まる仕組みです。