地銀再編のモデルケース、「長崎」に業界注目
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地銀統合の理想の組み合わせは、犬猿の中の銀行同士の合併。
犬猿=過当競争の相手なので、競争緩和による貸出金利競争の緩和は収益改善に直結する。
一方で、こうした関係の地銀同士は情報交換も希薄であるため、ビジネスマッチングをはじめとする顧客サービスやベストプラクティスの共有も期待が持てる。
その意味で、長崎の再編がモデルケースという考え方は、その通り。私が長崎で生活していた10年前から、同県は地方金融機関問題の課題先進県でしたね。今回の合併は前向きに歓迎すべきだと思います。
ただ、ポイントは、銀行、とくに地域金融機関が構造不況産業になっている点です。利ザヤ商売はもう前世紀のもの、平成はかろうじて生き延びましたが、これからは市場ビジネスと真の事業性評価力が問われていく。
長崎大学はかねてから起業には熱心でした。両者のコラボが上手くいくことを祈っています。もちろん地銀が基礎体力を向上させるために合併していくこと自体に異論がある人はそれほどいないと思いますが、「合併をした後」に何をするのかをはっきり表明している地銀をみたことがありません(戦術的な施策ではなく戦略的な方向性)。
この業界は、自社のミッション・ビジョンを明確化してその実現に向けて邁進するという基本にたち返ることがとても大切になっている状況だと思います。