小惑星りゅうぐうに水あった はやぶさ2の観測で判明
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JAXAのプレスリリースはこちら。
小惑星探査機「はやぶさ2」観測成果論文のScience誌掲載について
http://www.jaxa.jp/press/2019/03/20190320a_j.html
『Science』に3本同時掲載というなかなかお目にかかれない快挙です。ニュースになっているのは2番目のものですが、3つそれぞれ概要は以下になります。
1. 「はやぶさ2」のリモート観測から小惑星リュウグウの形状形成過程に迫る
リュウグウは、破壊された母天体の破片が再集積して形成された瓦礫のような天体で、独特なコマの形は過去の高速自転により形成された。
2. 「はやぶさ2」の近赤外分光計によって観測された小惑星リュウグウの表面組成
リュウグウの表面には含水鉱物の形で水が存在すること、リュウグウの表面組成は均質であることが判明。サンプリングする場所に影響されず、サンプル分析でリュウグウ全体の様子を推定できそう。
3. リュウグウの表面地形、多色画像、熱物性から探る母天体の進化
1で出てきた母天体として、リュウグウはポラナないしオイラリアから産まれた可能性が高い。ポラナとオイラリアは、地球に最も多くの破片を供給してきたC型小惑星であるため、生命誕生を知る上でリュウグウのサンプルはやはり貴重な存在になる。
それぞれの論文はこちら。『Science』にしては珍しく無料で読めるので、写真を見るだけでも楽しめます。
http://science.sciencemag.org/content/early/2019/03/18/science.aav8032
http://science.sciencemag.org/content/early/2019/03/18/science.aav7432
http://science.sciencemag.org/content/early/2019/03/18/science.aaw0422この地球に生命を誕生させた海水は、リュウグウのような小惑星が誕生直後の地球に衝突したことで運ばれた、という仮説があり、それが最も有力だそうだ。その検証のため、りゅうぐうから石を持ち帰るのが「はやぶさ2」の使命。
近々、プロジェクトマネージャー津田雄一さん(JAXA宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 准教授)にお目にかかり、お話を伺います。今、一番の楽しみ!このお話の続きが楽しみ。
http://horiemon.com/talk/73035/