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おにぎりをゴミとして捨てたほうが本部が儲かるという、そんないびつなチャージの仕組みは、日本のコンビニ特有の会計手法だそう。

そのあまりの不思議さに、何か歴史的背景や理由があるのだろう、そして近年の社会環境変化によって制度疲労を起こしてきたのだろうと思って取材を続けましたが、これまで存在していた納得のいく答えは、見つかりませんでした。

今回は、さらにコンビニ大手3社が公表している「チャージ率」を、詳細に分析してみました。他社に比して高い「セブン税」に根拠はあるか、理解が進むはずです。
権威寄りの火消しに躍起な人みたいで嫌なのですが、セブンと他チェーンとでは、
①本部が水道光熱費を負担し始めたタイミングが大きく異なる(セブンは昔から他社は最近の契約店舗だけ)
②チケット販売やPOSAカード(Google Playのプリペイドみたいな)の売上および粗利益の外部への開示の仕方も異なる
このため、加盟店の実態損益の試算値が他社比較で過小評価されがちです。
外部情報と合理的な推定で加盟店の経済性を詳細に分析した内容はさすが。コンビニのビジネスモデルの理解という意味では秀逸な記事と思いますが、3社を比較した上でセブンはどうか、という意味ではこれで判断するのは難しいですね。
3社の条件は日販とロイヤリティ率のみ変えているこの分析でも「他社より儲かっているが、圧倒的なわけではない」という部分否定。それに加えて各社で異なりそうなパラメーターはざっと考えても下記が考えられます。セブンにってプラスに出るかマイナスに出るかはわからないですが。ただ、結構微妙な差なので少しの差でも結果に響きそうです

・水道光熱費の負担や店舗設備などの負担割合
(山手さんご指摘のポイント)
・粗利率(各社30%でおいているが)
ーPB割合(セブンは高い。店粗利の高低は不明だが)
ーNBのかけ率(仕入れのバイキングパワーが効く)
ー粗利の高い日配品比率(商品競争力に依存)
・廃棄率
ー発注精度の高さ(ITシステムのレベルなど)
ー商品回転が早い方が廃棄は出にくい
ー機会ロス防止のためのOFCの指導の強さ

この辺の細かい数字は自分も見たことはないので何とも言えないですが、セブンが強そうなパラメーターがちらほらある中では、単純比較は危険と思いました
コンビニ3チェーンのチャージ率の違いや、それを踏まえたオーナー収入の計算が分かりやすい。
日販の差の割にセブンのオーナーが圧倒的に儲かるわけではないが、それでも他社より儲かっているのも事実。逆に言えば、圧倒的に儲かるなら他チェーンはオーナーを募集するのも苦しくなる。そういう意味では市場が働いてちゃんと均衡に落ち着いていると見ることもできる。

廃棄率についても前提を置いた計算が分かりやすい。セブンは鈴木氏が「欠品は悪」としてお客様が必要とする時にモノがないことのデメリットが根幹にある(下記)。
廃棄の月額がセブンで32万円で本部負担控除後で27万円(オーナー負担率84%)。ファミマ・ローソンが26.5万円で本部負担後23.5~24.5万円(同89~92%)。売上1500~1800万円に対していずれも2%弱となる。
月販が高いことで比率一定とすれば廃棄額も増えるが、セブンは他チェーンと比べたときの本部の廃棄負担の比率の多さ(オーナー負担率の相対的な低さ)に、上記の考え方もつながっていると思う。
https://s.nikkei.com/2veawsZ

では本部はそこまで儲かっているのか?
国内コンビニ事業の営業利益は約2500億円。それを店舗数の2万店で割って例えば分配すると1250万円/店・年もしくは104万円/店・月となる。もちろん、100万円取り分が店舗オーナーに毎月増えることは極めて大きい。一方でこれだけの「売上があがるシステム」を作っているが、店舗の月売上(1800万円)に対して、本部の各種費用を引いた後の本部の利益率は5.8%(104÷1800)。セブン本体もシステムを多く使ってもらうことで各種コストを薄めるビジネスで、1店舗の元の売上からものすごく稼いでいるかというと、このシステムの割にはそうでもないと個人的には思う。

なお、粗利率や廃棄率は商材による。コーヒーとかは粗利率も極めて高いし、お弁当などと違って廃棄もない(コーヒー豆の賞味期限が切れるくらい)。セブンのコンビニコーヒーの強さとかはオーナーにとって極めて重要。
廃棄ロスを無視したチャージの仕組みは、コンビニ各社にとって「不都合な真実」!

廃棄の実態に即した粗利益にチャージをすれば、本来の本部廃棄負担はセブンが4.8万→21.6万円、ファミマが2.9万→20万円、ローソンが1.9万→13.2万円になる!

驚きの分析結果です。
どれだけ考えても、わざわざ作って店まで運んだ商品を、販売するのではなくゴミにした方が儲かる仕組みが健全だとは、思えません。
胴元が儲かる、というのがこのレポートからもよくわかります。日本でコンビニをスタートした時から現在までの道のりで、商品メニューが増え、労働環境が激変している。やはり、エコロジーを考えて、コンビニフランチャイズのシステムを再構築する必要がありそうですね。

中国アリババのフーマではAIと購買データ、当日の天気やイベントを考慮して、商品を仕入れ、売れ行きによって、動的に価格を変えられるダイナミックプライシングを導入し、廃棄ゼロを実現しています。

データとデジタル技術を活用すれば、日本のコンビニでもできる。いや、やらなければならないでしょう。
よくこんなやばい契約結んでるよね笑
本部やブランドが強いフランチャイズチェーンというのはそもそもが全部自分たちでやるとお店のイニシャル投資と店ごとの人材管理が大変なので、それを加盟店にお願いし、そのかわり粗利シェアで頑張ったらその分アップサイドも多少あるという構造。
そのため、ビジネスがなり立たないほどは取らないが、大企業の社員よりお店のオーナーがかなり稼げるような構造にはならないように設計している。(だから日販が少ないと本部支払い%が小さく、大きくなると上がる構造)

なお、当然本部側の方が交渉力を持ってしまうので、あまりにもそれが不当にならないように独占禁止法が守っており、公正取引委員会がそれを監視しているというのが社会の仕組み。

今回の件は、24時間営業や値引きなど、個別具体的だが加盟店からすると大きな問題のライン引きをどこですべきかという非常にプラグマティックな話。

書き方として「XX税」とかそういう煽る書き方は正直経済誌としてはどうかなと思います。
NewsPicksには客観的に世の中の人仕組みをわかりやすく知らしめて欲しいですね。


ちなみに、上記のような状況なので、今からコンビニの加盟店を考えている方は、基本は一定の範囲内でのリターンになる職種なので、大きくリスクもあってはねる可能性もある起業とは違うクラスターとして見るべき。サラリーマンとどっちがいいかは人それぞれだが、そういう比較になる。
本件とズレますが、セブンで気になっているのはPBが増えすぎていること。最近はとにかく何でもPBパッケージを見る機会が増えて、正直に言えば買う楽しみが半減してます。この辺り、自社での売上と利益率をどう高めるかはあると思いますが、前提はパートナー企業あってこそだと思いますね。
この連載について
私たちの生活に浸透する「社会のインフラ」セブン-イレブン。しかし、東大阪市のセブンオーナーが24時間営業の短縮に踏み切ったのに端を発し、コンビニ制度そのものを巡り議論が巻き起こっている。24時間365日の営業は必要か。オーナーたちが負担を強いられる、“セブン税“とも呼べる支配構造は妥当か。人口減少社会において制度疲労を起こす、コンビニの真の姿を追う。
株式会社セブン&アイ・ホールディングス(英語: Seven & i Holdings Co., Ltd.、通称表記:セブン&アイHLDGS.)は、セブン-イレブン・ジャパン、イトーヨーカ堂、そごう・西武などを傘下に持つ日本の大手流通持株会社である。日経225及びTOPIX Core30構成銘柄である。 ウィキペディア
時価総額
3.65 兆円

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