[東京 15日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発した。為替が円安基調で推移したことでハイテク、自動車などの輸出株に買いが先行。上海株高も安心材料になり、一時234円高まで上昇した。だが、節目の2万1500円を超えると戻り待ちの売りが優勢になった。米中通商協議の早期合意に対する不透明感がくすぶる中、上値を買う投資主体は見当たらず、大引けにかけては高値圏で一進一退の展開だった。

TOPIXは0.90%高で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆7889億円だった。東証33業種のうち、値上がり率上位には、鉱業、その他製品、繊維、医薬品、銀行などが入った。値下がりは海運、非鉄金属の2業種のみだった。市場では「米中首脳会談が当初想定されていた3月末に開催されないことが明らかになり、米中交渉が順調に進展しているのか疑念が残る。現物市場では海外勢の動きも鈍く上値の重さが感じられる」(ちばぎん証券顧問の安藤富士男氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、デサント<8114.T>が反発した。報道各社は、14日に終了した伊藤忠商事<8001.T>によるTOB(株式公開買い付け)の結果、伊藤忠のデサント株保有比率が40%に達したもようと伝えている。市場では過半数まで買い増すとの思惑が広がった。半面、正栄食品工業<8079.T>が大幅安。同社は14日、2018年11―19年1月期の連結純利益が前年同期比28.4%減になったと発表した。低調な決算が嫌気された。

東証1部の騰落数は、値上がり1434銘柄に対し、値下がりが634銘柄、変わらずが68銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21450.85 +163.83

寄り付き    21376.73

安値/高値   21374.85─21521.68

TOPIX<.TOPX>

終値       1602.63 +14.34

寄り付き     1595.02

安値/高値    1594.39─1607.1

東証出来高(万株) 148329

東証売買代金(億円) 27889.04