[上海 12日 ロイター] - 中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に参加した各地の代表から、産児制限の修正や撤廃を求める声が上がっている。

中国は2016年に一人っ子政策を廃止。2人目の子どもの出産を認めたが、昨年の出生率は2年連続で低下しており、各地の代表からは「出産の自由化」に向けた抜本策が必要だとの声が相次いでいる。

全人代には、医療・妊婦手当の改善、優遇税制の適用、無償教育の拡大を求める案が提出された。

一部では産児制限を撤廃し、憲法から計画出産に関する文言をすべて削除することを求める案も出ている。

政府系シンクタンクの中国社会科学院(CASS)が先に発表した報告書によると、同国の人口は2029年に14億4200万人でピークに達し、30年には長期にわたる「止めようのない」人口減少が始まる見通し。[nL3N1Z71AF]

政府による産児制限に反対する米国の人口問題研究所のスティーブン・モーシァー所長は、中国が「低出生率のリセッション」に突入しつつあると指摘。「中国は人口動態の死の罠を自ら作り出し、今後の低出生率・ゼロ出生率を自らに宣告した」と述べた。

各地の代表が全人代に出した提案書は、法的な有効性はないが、普段は公の場で議論されない問題を議題にできるという象徴的な意味合いがある。

全人代に5日までに提出された5件の提案書では「出産の包括的な自由化」という言葉が使われており、産児制限の抜本的な修正を求める声が高まっていることが浮き彫りとなった。