[11日 ロイター] - 米半導体メーカーのエヌビディア<NVDA.O>は11日、イスラエルの半導体設計会社メラノックス・テクノロジーズ<MLNX.O>を現金68億ドルで買収すると発表した。買収によって、エヌビディアはデータセンター向け半導体事業を強化する。

買収条件は、メラノックス株1株につき125ドルで、前週末終値に14%のプレミアムを乗せた水準。

メラノックスはイスラエルと米国に拠点を置き、データセンターのサーバー向けの半導体や、その他ハードウエアを製造している。前週末の終値で換算した時価総額は約59億ドル。

発表を受け、メラノックス株は寄り付き前の取引で8.8%上昇。エヌビディア株は1.3%下落している。

バーンスタインのアナリスト、ステイシー・ラスゴン氏は、エヌビディアはネットワーク関連分野の強化を図っており、メラノックスの買収はその取り組みを強化することになると指摘した。

関係筋によると、インテル<INTC.O>やザイリンクス<XLNX.O>もメラノックス買収に名乗りを挙げていたとされるが、インテルは事実関係の確認を差し控えた。

メラノックスには、物言う投資家として知られるスターボード・バリューが5.8%出資している。

エヌビディアでは、売上高のうちデータセンター向けが約3分の1を占める。同社はここ数年、急成長を続けてきたが、中国の減速や仮想通貨採掘(マイニング)熱が冷めてきたことで昨年あたりから売上高に陰りがでている。