【ジム・ロジャーズ】ビジネススクールより、起業して学べ

2019/3/12

結婚するなら、すごく、すごく慎重に

ムーギー (日本の未来などについて話した前回に続き)第2回は、ロジャーズさんの「投資哲学」について伺いたいと思います。
私自身、主にバイサイドの立場で、長いこと投資業界に携わっています。とはいえ、あなたと違って多くのおカネを失ってきました。
ロジャーズ ああ、ミスター・キム、私も多くのカネを失ったよ。数えきれないほど失敗もしてきた。最初の妻の話を聞きたいかい? 神よ、なんとおそろしい過ちだったことか。
ムーギー 僕自身も最近結婚したばかりなので、あなたの教訓には個人的にとても興味があります。他のビジネスメディアと差をつけるためにも、ひとつ結婚の極意を教えてもらえませんか?
ロジャーズ 失敗さ。人は失敗から学ぶんだ。
ムーギー 最初の結婚で、あなたがおかした過ちとはどんなものだったのですか?
ロジャーズ 結婚してはいけない相手と結婚してしまった。2人とも若すぎたんだ。彼女は「結婚しなくてはならない」と思い込んでいて、私も「断る理由はない」と思った。あとになって、私も彼女もいやというほど「断る理由」を思い知ったのだけどね。
結婚するなら、すごく、すごく、すごく慎重に考えなくてはならない。私は娘たちに、28歳になるまで結婚はしないようにと言い聞かせている。もっと遅ければなおいい。
ジム・ロジャーズ(Jim Rogers)
名門イエール大学とオックスフォード大学で歴史学を修めたのち、ウォール街へ。ジョージ・ソロスとクォンタム・ファンドを設立。10年で4200%という驚異のリターンを出し伝説に。37歳で引退後、コロンビア大学での金融論の教授や、テレビ等のコメンテーターとして活躍した。
とにかく、若すぎる年齢で子供を持たないことだ。子供を持つなら、必ず自分自身をよく知ってからにすること。もっと若い頃に子供をつくっていたら、私も子供もその母親もひどい目に遭っただろう。
機が熟すまで待つことが大切なんだ。多くの人間は生き急ごうとする。さっさと結婚し、さっさと子供をつくってしまう。たいていの人間はそれで失敗するんだ。とにかく「待つ」ことだね。
ムーギー わかりました(笑)。
ロジャーズ 結婚するのにふさわしい、聡明な女性が現れるまで待ちなさい。

成功の法則は「知っている」こと

ムーギー その考え方は、あなたの投資哲学にも通じているように思えます。あなたはよく、本当に気に入った会社の株でなければ買わないと発言していますね。