東京で最もオシャレな「コミュニティ・スペース」を作れる男

2019/4/27
当たり前のことをきちんとやる
「『地域おこし』をやるなら神社の掃除は当たり前だと思うんですけどね」——。
地域おこしの仕掛け人として大手デベロッパーなどから引っ張りだこの水代優(40)はそう言って首をひねる。
水代が立ち上げた会社「good mornings(グッドモーニングス)」には、「地域おこし」や「場づくり」がやりたいと言って入社してくる若者が後を絶たない。
だが、「掃除」を命じると、決まって「私がやりたかったのは、そんな仕事ではありません」という反応が返ってくる。つい先ごろも地域にある神社の掃除が不満で、若手がひとり辞めていった。
グッドモーニングスは今、東京に直営の拠点を3カ所持つ。2015年末に東京・浅草に不動産大手の楽天地が建てた複合商業施設「まるごとにっぽん」では、そのプロデュースを手伝い、3階に「Café M/N」という全国の生産者と消費者をつなぐ「場」を作った。
(写真提供:水代氏)
2017年には安田不動産と共に東京・浜町の再開発に参画、「Hama House(ハマハウス)」と名付けた自社ビルを建て、ブックカフェやコミュニティ・スペース、スモールオフィスを運営する。
(写真提供:水代氏)
全国から書店が消えていく中で、壁一面を書架にしたカフェで、次々に本が売れていく。著者や書評家を招いたトークイベントなども開く。
さらに、昨年、2018年5月には三菱地所との共同企画として丸の内の仲通りに「Marunouchi Happ. Stand & Gallery (丸の内ハップ・スタンドアンドギャラリー)を開設した。ビジネスの中心街にあるカフェ兼コミュニティ・スペースである。
いずれも単なる飲食店ではない。生産者が自身の農産物を持ち込んでオリジナル料理を提供するイベントを開いたり、オフィス街で働く女性向けに趣味や文化的な講座を開いたりする。コミュニティを構築する「場づくり」が水代の得意とするところだ。
モノではなくソフトを売っている、と言っても良い。今や水代は、東京で最もオシャレなコミュニティ・スペースを作れる男のひとりなのである。