【猪瀬直樹】石原慎太郎さんからの連絡。東京都副知事就任へ

2019/4/15

予期せぬ副知事就任

道路公団の民営化が実現した後は、物書きに戻るつもりでいた。

安倍晋三首相（第1次安倍政権）から地方分権改革推進委員を依頼され、引き受けてはいたが、それは道路公団民営化を実現した大きな理由の1つと僕が考えている「公開討議」、つまりは意思決定過程を見える化することの遺伝子を残しておくべきと考えたからで、道路公団のときのような苦労を1人で全部背負い込む気はなかった。

しかし、2007年5月、またも状況が変わる。当時、東京都知事として3 期目に突入していた石原慎太郎さんから「会いたい」と連絡を受け、二つ返事でOKした。共通の関心事である三島由紀夫のことなどについて語り合うのかと思ったからである。

コメント

注目のコメント

• 猪瀬 直樹

  作家、日本維新の会・参院幹事長

  ・2019年04月15日

  中央対地方 中央の押し付けに地方はへりくだらざるを得ない構造のわかりやすい事例が、参議院議員宿舎建設問題でした。
  
  大阪府と大阪市を一元化する大阪都構想には引き続き特別顧問として協力するつもりです。東京都と副首都の大阪都が協力すれば、霞ヶ関を突き上げることができると思います。
  
  東京都は中央政府から地方交付税交付金をもらっていない。しかしほとんどの府県は交付金をあてにしないと予算編成ができない。だから県知事の6割は霞ヶ関出身になってしまう。国から地方への税財源の譲渡、権限の委譲は地方分権委員会で一定の成果は上げたが道程は険しかった。『霞ヶ関解体戦争』ちくま文庫
• Funahashi Kazuki

  研究者

  ・2019年04月15日

  内容がおもしろいのはもちろんだけど、
  
  
  > だがこの清水谷公園一帯は都議会のドンの選挙区で千代田区であり、ドンの神経を逆なでしていることに僕は気づかなかった。
  
  この最後の一文。
  ・グッと惹きつけられる。ハラハラドキドキする。
  ・明日はこれについての内容なんだなとわかる。
  という２つの意味で、すごいと思った。
  
  言葉だけで、これだけ人の心を動かす。
  本当にすごい。
  
  私も出来る限り言語化能力高めていきたいと強く思った。
• 碓氷 早矢手

  講談社 宣伝統括部担当部長

  ・2019年04月15日

  猪瀬副知事の誕生の舞台裏。
  次回が気になります。
  「ドンの神経を逆なでしていることに僕は気づかなかった」