米朝、秘密核施設で対立 ウラン濃縮、再び焦点
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寧辺の核施設は、北朝鮮の核兵器開発において重要な役割を担っていることは間違いなく、シンボリックな存在になっています。
北朝鮮は、自らの核兵器開発のシンボルをカードに使うことで、非核化全体の過程を示すことなく、経済制裁の解除を狙ったのだと考えられます。北朝鮮は、非核化全体の過程どころか、寧辺以外にどのような施設があるのかさえ示そうとしなかったのです。
金正恩委員長は、トランプ大統領を軽く見過ぎたかもしれません。トランプ大統領というより、米国と言うべきかもしれません。トランプ大統領は、国内に多くの問題を抱えており、容易に自分だけで取引できる状態にはなかったのかもしれません。
トランプ大統領個人は、自分の外交上のポイントになるディールをしたいかも知れません。しかし、どのような国の政治指導者であっても、国内政治の影響を避け難く受けるということです。いくら北朝鮮は外交交渉がうまいと言われていても、秘密にしていたことを目の前で突きつけられたのだとしたら挽回しようがないわけで、隠し事を抱えたままでは合意はほど遠かったと考えざるを得ません。
これでわかったことは、北朝鮮側が新たに提案をまとめてアメリカに働きかけない限り、事態は何も動かなくなったということ。しかも国内の経済的にも国際情勢の観点からも、北朝鮮には残された時間的な余裕はあまりないということになります。