【松田憲幸】挑戦しないなんて損だ
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DoorDashは私が最も愛用しているアプリ(サービス)です。
「あらゆるローカルレストランからお料理をお届けします」がコンセプトです。
例えばパロアルトならパロアルトで最も美味しいイタリアンレストランの料理が30分ぐらいで届きます。日本の同様のサービスとの違いは料理のクオリティの圧倒的な高さです。特に日本から来られた人は料理のあまりのクオリティの高さに感動されます。日本では高級店はほぼデリバリーを受け付けていないからです。
DoorDash CEOのTonyに最初に会ったのは、彼が私の家にCEO自ら配達してきたときですが、私が注文するたびに、すべての私の注文メールにCEOから直接メールをもらいました。今日のサービスはどうだったか。何か要望はないか。といった内容です。ここまで真剣にお客様の要望を聞く人はいないなと思うほどでした。
しばらくして、デリバリーできるレストランの数が増えてきたとき、急に配達が以上に遅くなり、注文できなくなる日が続きました。運転手がいないので配達できないという問題です。
創業時のDoorDashは運転手を自前で抱えていたので、激増する注文量に運転手の数が追いつかず、配達ができなくなっていたのです。
ただ、ある日からこの問題が解決し、普通に注文できるようになりました。
その理由をしばらくわからなかったのですが、Uberを呼んだ時、その謎が解けました。
Uberに乗ろうとしたら、運転手がなんとDoorDashのTシャツを着ていたのです。
そのとき、気づきました。彼は運転手を自前で抱えるのではなく、Uber方式で運転手を集める方式に変えたのです。これで配達が滞る問題は一気に解決しました。
運転手の問題が解決したあとはどんどん大きくなっていきました。
そしてUberがこのビジネスを模倣し、Uber Eatsを始めたのです。
DoorDashがUber式に運転手を集め、そのDoorDashを見て、UberがUber Eatsを始める。このようにシリコンバレーではお互いのいいところをどんどん受け入れてすごいスピードで進化していきます。
そして昨月、DoorDashの企業価値はさらに上がり、何と7.1ビリオンドル(約7800億円)に達しました。たった5年前に何もなかった会社がここまで成長することができるのです。大前研一さんの「人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目は付き合う人を変える。この3つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは『決意を新たにする』ことだ」という言葉が非常に好きです。
このうち、住む場所が変われば、必然的に付き合う人や時間配分も変わるもの。
私が松田さんに会ったのもパロアルトに移ってからでしたが、ベイエリアに住むことで、少なからず自分の考え方にも変化があったように思います。面白いですね…スタートアップ拡大期にちょうどど真ん中で見ていると、本当にこれでうまくいくの?というところに大きな資金が投下されたりするんですよね…そしてビリオネアがたくさん生まれていく…