【体験レポ】生産性と企業価値を高めるシェアオフィスという選択

2019/3/11
より自由で柔軟な働き方を実現する「シェアオフィス」のニーズがさらに高まっている。法人向けシェアオフィスとして、多様なニーズに合わせた展開をしているのが、三井不動産の「ワークスタイリング」だ。

今回、我々NewsPicks Brand Designのプロジェクトチームが入居したのは、東京駅直結のビルに拠点を構える「ワークスタイリングFLEX」。ビジネスを加速するシェアオフィス体験のリアルを、入居企業インタビューとともにリポートする。

NewsPicksプロジェクトチームが八重洲のシェアオフィスに

 法人向けに、全国で約35拠点を展開する「ワークスタイリング」。今回、我々NewsPicks Brand Designチームがあるプロジェクトで拠点を設けたのは、東京駅八重洲口直結のグラントウキョウサウスタワー9階にある「ワークスタイリングFLEX」だ。
 「ワークスタイリングFLEX」は、期間と利用人数を自由に選べる法人向けのサービスオフィス。ここでNewsPicksプロジェクトチームの東京駅を拠点とする2週間のシェアオフィスワーキングがスタートした。

都内移動、地方出張にも便利な東京駅直結という抜群の立地

 東京駅直結というのは、都内移動、地方出張などが多いビジネスパーソンにとっては大きな魅力だ。
 「出張帰りで新幹線を降りてすぐ、八重洲のワークスタイリングFLEXで原稿の続きが書けて本当に助かった」というのはスタッフKだ。新幹線で充電切れ寸前だったパソコンも、電源につなぐことで作業を再開できたという。
備品レンタルの豊富さには大いに助けられた
 FLEX専用スペースにはカードキーで出入りするため、セキュリティも高い。また少人数で利用する分室では、スタッフ同士の距離が自然に近くなるのも新しい発見だ。
 「NewsPicksのような社内フリーアドレスでは、チームコミュニケーションが偏りがちになることも。でも、今回プロジェクトチームでワークスタイリングFLEXに入居したことで、メンバーとの会話も増えて、より深いコミュニケーションがとれました」というのはスタッフAだ。互いの仕事への理解も深まったといえる。
 密なコミュニケーションを目的に、大企業の新規事業プロジェクトが社外のシェアオフィスとして契約するケースも多い。

仕事内容に合わせてSHAREスペースを活用

 「ワークスタイリングFLEX」の最大の魅力は、隣接する「ワークスタイリングSHARE」も利用できることだ。
 三井不動産のワークスタイリングは専用オフィススペースの「ワークスタイリングFLEX」と、多拠点型シェアオフィス「ワークスタイリングSHARE」の2つのサービスを展開。
大企業を中心に「ワークスタイリングSHARE」の契約企業は300社以上にもなる
 働き方改革の追い風もあり、フレキシブルな働き方を模索する企業が増え、大企業を中心にこの「ワークスタイリングSHARE」の利用者数は5万人以上、全国約35カ所に拠点を構えている。
 多彩なSHAREのワーキングスペースはその日の気分、仕事内容で、場所を移動しながら働くことが可能だ。
 開放感あふれる全面ガラス張りの向こうには東京駅周辺の景色。ゆったりくつろげるソファスペース、壁で仕切られた4人掛けのスペースは、ちょっとした打ち合わせにも最適だ。

都内23カ所、全国では約35カ所。スキマ時間を有効に

 「集中したいときは、それができる場所へ。メンバーとコミュニケーションするときは専用オフィスでと、仕事にメリハリがつきます。クリエイティビティもアップして、仕事の質が上がりました」と、すっかりここが気に入っていたのは、インターンのYだ。
 打ち合わせや会議に使えるミーティングスペースも多く、社内はもちろん、社外の人を招いた打ち合わせにも便利だ。
 スタッフNは、ワークスタイリング八重洲で、地方から上京したクライアントとのミーティングを設定。「地方の方にも便利でわかりやすい場所。高級感あふれる洗練された雰囲気に、先方はとても喜んでいました」(スタッフN)。
 特別感のある場所でのミーティングは、仕事の成果にも結びついている。
 都内23カ所、全国では約35カ所と、拠点数が多いのも便利さを後押しする。契約拠点以外も利用可能なので、移動の途中でもニーズに合わせて、環境の整った仕事場を確保できる。
 おかげで、「予想以上に仕事への意欲や集中力が高まった」というのがメンバー全員の声だ。
 「都内主要駅に拠点があるので、外出先でのスキマ時間を有効活用。カフェでは難しい電話会議も、ワークスタイリングから気軽に参加できました」(スタッフN)。
 地方の拠点についても、「出張先で時間があればぜひ利用したい。ミーティングや打ち合わせにも最適」とスタッフUも語る。
 各拠点でオフィスの雰囲気が少しずつ違うのも好評だ。例えば、八重洲は比較的スマートでラグジュアリーな印象が強いが、六本木はぜいたく感の中にもスタートアップが集まる街らしい、カジュアルさを醸し出している。

安心して利用できる、きめ細かなコンシェルジュサービス

 利用するメリットを感じさせてくれたのはハードだけではない。今回、利用したメンバーが口々に絶賛したのが、コンシェルジュの対応。
 コンシェルジュの接客スキルの高さとビジネスリテラシーの高さ、親しみやすさ、万全のサポート体制には大きな価値を感じる。
 あっという間に終了したワークスタイリングFLEX体験。最終日に部屋を撤収するときは、「もっとここで働きたかった」というスタッフも多く、シェアオフィスでの働きやすさを体感できた2週間だった。
利用者から好評を得ているドリンク&カフェブース。特にコーヒーは多様な好みに対応。ナッツやお菓子、スープなど小腹がすいたときも大いに助けられた
 チーム間のコミュニケーションが重要な新規プロジェクトでのワークスタイリングFLEXの利用、ワークスタイリングSHAREで働く環境を変えることによる生産性アップ。
 我々にとっても、自由な働き方がもたらす多くのメリットを実感できたシェアオフィス体験となった。

企業価値を高める「シェアオフィス」という選択

2018年10月、ワークスタイリングFLEXに入居したIoT企業のスマートラックテクノロジー香港株式会社。本社機能をドイツに置く日本法人で、バーコードに代わる電子タグの分野で世界第2位のシェアを持つ同社が、なぜ八重洲のFLEXに入居したのか。その魅力について聞いてみた。
左からスマートラックテクノロジー香港 日本支社の鬼塚氏、鈴木氏
鬼塚 我々が手がける電子タグは、商品の値札に埋め込むことで、バーコードの代わりの機能を果たすものです。今は販売や在庫の管理は、商品一つ一つのバーコードを読み込んでいますが、電子タグならたくさんの量をまとめて一度に認識できます。
 欧米ではこの電子タグがかなり普及しており、日本でも経産省がコンビニの全商品に導入する実験を進めています。
 スマートラックの日本支社ができたのは2010年。昨年、人員が増えたのを機に「ワークスタイリングFLEX」に入居しました。移転を検討する際、通常の賃貸オフィスも検討しましたが、メリットが多いこちらに最終的に入居しました。

東京駅直結・丸の内にオフィスを構える価値

鬼塚 通常の賃貸オフィスの場合、うちのような少人数では、どうしても雑居ビルのような場所になってしまいます。ブランドイメージとして、オフィスのロケーションは重要です。
 弊社のようにまだ知名度が高くない企業でも、丸の内のグラントウキョウサウスタワーにオフィスがあるというだけで信用が増します。
 またシェアオフィスは、敷金が不要なのに加え、掃除などの雑務もサービスに含まれ、会議室などの共有スペースがあるのがメリットです。その中でも、十分な専用オフィススペースの確保、シェアスペースの充実度、高級感のある空間づくりなどが、「ワークスタイリングFLEX」に入居する決め手となりました。
 海外からのお客様も多く、ロケーションやラグジュアリー感のある雰囲気が非常に喜ばれています。

好きなときに好きな場所で仕事ができるメリット

鈴木 以前のオフィスでは誰かが電話をかけ始めると、仕事に集中しづらく、近くのカフェに移動することも多かったんです。ここでは、隣接するワークスタイリングSHAREに移動すればいいので、ストレスがなくなり、時間効率がアップしました。
 シャワールームやドレッサールームなどの設備もあり、心理的な安心感を得られる万全なセキュリティも女性にはうれしいですね。
鬼塚 大型のカンファレンスルームを借りて、クライアント先向けのイベントも複数回開催しています。新製品の発表会やセミナーなど、今後もこのイベントスペースをどんどん活用していきたいですね。
 ワークスタイリングが主催する入居者同士の交流イベントなどもあり、ビジネスのネットワークづくりというメリットも大きいと感じています。
2月8日に行われたワークスタイリングが主催する入居者同士の交流イベント。鬼塚氏のプレゼンに、多くの入居企業のビジネスパーソンから質問の挙手が

ここから始まる新たなビジネスチャンス

 ワークスタイリングでは、「ビジネススタイリスト」という専門スタッフを配置し、入居者同士の交流を積極的に進めている。ワークスタイリング八重洲では、毎週、入居者向けの交流会を実施。
 「ワークスタイリングSHARE」を利用する大企業を中心とした5万人の会員同士が交流できる機会もあり、さまざまなシーンで新たなビジネスの種がまかれている。
 また、会員企業向けのトークイベントも定期的に開催。2月13日にはワークスタイリング東京ミッドタウン(六本木)で、「おもしろい経済のつくり方」をテーマに、FOLIO代表取締役CEOの甲斐真一郎氏、NPO法人ミラツク代表理事の西村勇哉氏、ニューズピックス取締役の坂本大典が登壇。活発な意見交換で、おおいに盛り上がった。
 オフィスとは別の拠点で働き、交流会やイベントに参加する。その向こうには、本社のオフィス環境では得られない、企業や人脈との出会いのチャンスが広がっている。
 スタートアップ企業や新規事業プロジェクトチームにとっては、新たなビジネスを生むプラットフォームともいえるだろう。
 フレキシブルなワークスタイルが、これからのビジネスをますます加速させていく。
(編集:奈良岡崇子 撮影:大畑陽子<スマートラックテクノロジー香港 日本支社> イラスト:二階堂ちはる デザイン:九喜洋介)