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つまり「”大企業”でどうやってイノベーションを起こせば良いのか?」についてです。松本さん、本当に素晴らしい論考をありがとうございます。
その経験からすると、ああいう人達は、到底私たちのような凡人が使いこなせるものではありません。
もしそういう人がいたなら、その人も間違いなく天才であろうと思います。
もっとも本文を読むとそこまで大層な人物を想定しているわけではなく、単に人より多少尖っている人、いわば特定分野のミニ天才をうまく使いこなせ、程度の話のように感じます。
昭和の時代に大手を振ったゼネラリストより、現代はスペシャリストが必要な時代であるだけでなく、その中でも際立ったミニ天才が生きる環境を作ることが大事だというのは、まさにその通りだと思いますね。
「普通は」とか「常識的には」とか、よく使われる言葉ですよね。そして、そう言う人たちの意見で物事が決まる。
普通とか常識って、どんなことか考えてみよう。それは、組織の中で圧倒的多数の人たちが考えたり、行ったりすること。
たとえば、100人の組織で、90人の「凡人」が思考停止で「普通は○○だ」と言う。さらに、9人の「秀才」が固定観念にとらわれ「常識的には○○だ」と知識をひけらかす。
こうやって、99%の意見が、1人の「天才」のアイディアをつぶしてしまうのです。
凡人も秀才も、潜在的な創造性や資質を開花させる可能性は秘めている。
自分を解放を解放しましょう。
ここ数年、かなりの人数のイノベーターと呼べる人達に会って彼らのルーツみたいなものを聞いて回りましたが、彼らは独自の人生に基づく”天然の原石”であり、決して”作られた人工物”ではないんですよね。もちろん、成果を出すにはコーチやメンターが磨く必要はありますが。
天才が居なければ”元天才と探す”か”外から天才を呼ぶ”と割り切って考えるのはハッとさせられました。無駄に体力のある会社って、天才の領域の仕事を凡人や秀才に無理やりやらせることで、天才を作ろうとしますよね。これが上手くいった試しがないのですが、失敗続きの理由がわかった気がします。
力が無い人物がリーダーになると、余計なことをする天才が邪魔になるからです。
天才を使いこなすのは、秀才なのか、天才なのか。
天才ばかりの組織は想像すると怖いので、優秀な秀才がサポートしている組織が強いですね。
中途半端な秀才だと天才を受け入れられないで、優秀な秀才がキーマンになっていることが多いと思います。
実感する「あるある」ですね。
天才はゼロから有を生むことは得意です。誰でもいいねと思うことはイノベーションではありません。皆からダメ出しされるものの中にイノベーションは存在するのです。従って、多くの場合天才は皆から理解されない。そして、アイデアが突出していたとしても、それをスケールさせたり、潜在顧客のジョブを理解したり、法規制の中で商品化したり、諸々の事業化するためのバードルを乗り越えるビジネスルールや定石は得意ではないでしょう。
そうなると、確かにある段階から秀才が天才の足を引っ張るというマインドセットに陥る可能性は高いですね。あとは私たちがやります。もう出る幕はありませんよと。天才も自分の得意不得意を見切って、必要な能力を外から獲得しチーム組成することが出来れば良いのでしょうが、多くの天才はそれも得意ではないのかもしれません。そうなると、天才の欠けたところを補い、天才を思いきり活躍させることが出来る秀才が必要ですね。多くのスタートアップにはそういうプロの経営者が天才を補っていると思います。VCが必要なピースを補うよう力を貸すパターンも多いでしょう。天才は不要になるわけではなく分担するのですね。
テーマとは違うかもしれませんが、天才と秀才の相互補完の信頼関係がキーポイントだと思います。
話を戻すと、特に大会社は元天才がたくさんいると思います。元天才がどこにいるのかすら忘れ去られている場合も多いでしょう。しかし、そういう人は必ずどこかで誰かとつながっているはずです。その価値を知っている誰かが声を上げて“人財”に格上げするよう動いて欲しいものです。もう一度磨けばダイヤモンドになる可能性があるのですから。
自分の会社の天才の芽をうまく活かせれば、もっとよりよくなれるのかもしれないです。