【足立光・1万字】P&Gで学んだ、3年おきに大ヒットを出す法則

2019/3/1
特集1回目に発表した「学生人気が高く、社員評価も高い企業」で2位となったP&G。
「ポケモンGO」で知られるナイアンティックのアジアパシフィック部門のシニアディレクターの足立光氏は同社のOBだ。
外資コンサルティング会社、、ワールドなど業界の異なる会社を渡り歩き、ほぼ3年おきに赤字部門を立て直すなど大きな実績を出してきた。
直近では、日本マクドナルドを「300億円の大赤字」から奇跡のV字回復を牽引したことでその名を馳せる。
「いくつになっても成長し続ける」が信条だという足立氏は、P&Gでどのようにして仕事の基礎を学び、ほぼ3年おきにヒットを世に放つことが出来たのか?
足立光(あだち・ひかる)/ ナイアンティック アジアパシフィック シニア ディレクター、元日本マクドナルド・マーケティング本部長/上席執行役員
1968年生まれ。一橋大学商学部卒業後、P&Gジャパン(株)マーケティング部入社。最年少マネジャーとなり、日本人初の韓国赴任を経験。その後、ブーズ・アレン・ハミルトン、ローランド・ベルガーを経て、ドイツのヘンケルグループに属するシュワルツコフヘンケルに転身。ワールド執行役員国際本部長を経て、2015年から日本マクドナルドへ。マーケティング本部長としてV字回復を牽引し、2018年6月に退任。その後、「ポケモンGO」のナイアンティックのアジア・パシフィック プロダクトマーケティング シニアディレクターに就任。著書に『劇薬の仕事術』(ダイヤモンド社)がある。

あえて不人気企業に行く

──足立さんは1990年に新卒でP&Gに入社しました。当時は金融や総合商社が人気だったと思いますが、まだ知名度も低かったP&Gに入社した理由とは?
足立 「なんでP&Gなのか」と、親にも友達に言われましたね。
90年当時、日本企業はバブル最盛期の中、まだ「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われた時代。大学の友人の9割は、日本の大手一流企業に行っていました。