キャッシュレス決済で生じる「桁違いのマーケティング」にどう抵抗するか
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マーケティングには常に不都合な真実がつきまといます。
私たちは自分の情報を売り、人間がおしなべてどういう風に財布の紐を緩めるのかを研究させてあげているかわりに本当にほんのちょいとの還元を受けているのです。
おしなべての研究は代表データでの解析ですからもちろん個人が特定される情報を使っているわけではありません。でも、その結果を使って何かカスタマイズしたデータに基づくマーケティング活動が行われているときは、個人のデータが特定のされてそのデータに対してアクションがなされているのです。そして我々はデータ提供する際に受けたちょっとした還元の何倍も何倍ものお金を企業に渡すことになります。要は搾取されているのですが、それなりに便利なので「まぁいいっか?」と思っている。
すでにマーケティングは個別最適の時代に入っていますから、この活動に真剣に参加しないと企業は潰れてしまいます。データ量とその扱いのノウハウで勝負が決まってしまうので勢い寡占が進みます。GAFAが巨人になったのはいわゆるネットワーク効果と経験曲線でデータをうまく扱ってきているからです。筆者のいう「欲望工学」ですね。そしてこの「欲望工学」の研究と応用で実は搾取が起きている。マーケティングの不都合な真実の最大のものと言えるでしょう。
消費者としては、行動データなんて勝手に取られちゃうし、自出来ることはほとんどない。企業としては「欲望工学」の波に乗っていくしかない。この実は搾取されている状況を打破するために何か必要だと考えています。
まず手っ取り早いのは規制、ことにインプットデータに関する規制とアウトプットの使い方が今一番効果的な施策でしょう。GDPRの規制などで何か変わるところは多少なりともあるのか、注目をしています。ただ規制だけしても個人にとってはメリットもあることですからこれだけではうまくはいかないでしょう。
続いての動きで期待しているのは情報銀行です。要はデータが不適切金額…だいたい無償…で企業に渡ってしまうことに問題があるわけで、自分のデータを貯金して、その適性な対価を権利のように受け撮り続けて情報を渡せるようになる。そうなれば良いのです。そしてそんな動きが実際銀行などであります。いわば「情報銀行」この技術はブロックチェーンで担保されると考えられているようですね。とても期待しています。キャッシュレス決済データの活用によるマーケティングに抵抗する必要があるかどうか。パーソナルなアドバイスが嫌なら、そのサービスをやめてしまえばいい。
でも、その企業のサービスを受け続けたいと思うのであれば、委ねればいい。個人の自由意思によって決めればいいだけではないでしょうか。
リアル世界でも、馴染みの店と顧客との関係がある。自分のこと(味やスタイル、居住空間など)をよく知っていて、特別に扱ってくれるから、またそこを使おうという気になる。
目に見えないデータをその店が把握しているからそれはできる。
桁違いのパーソナルなサービスは、ぜひ受けてみたいものです。大歓迎!!ヒトは不合理に行動し、衝動買いもしてしまう。
そんなヒトに、合理的な判断を促し、真にベストな選択を提示できるパーソナル・アシスタントこそが、究極のAIのはずで、いつか作りたい。
(けど商業的な価値に反するので投資を集めにくい)
=引用=
「カモになっている」と知らせるアプリが有効かも
マーケティングという行為には、ビジネスを成功に導く輝かしい側面と同時に、必要のない物を買わせる技術としてのダークな一面がある。マーケティングが強力になり過ぎている今日、これを「解毒」するサービスにも有益性とニーズがあるはずだ。