[横浜市 12日 ロイター] - アライアンス(企業連合)を組む仏ルノー<RENA.PA>のジャンドミニク・スナール会長が今週来日することに関連し、日産自動車<7201.T>の西川廣人社長は12日の決算会見で、スナール会長とは「まず短期の問題を解決する」とし、資本関係の見直しを含む持続的な提携のあり方など「中期的なところに課題があるのかないのかは次の段階で議論していくテーマ」と語った。

スナール氏は、会長就任後初めて来日する。日産は臨時株主総会の開催を4月8日に計画しており、同総会でスナール会長を日産の新たな取締役に選任する議案を諮る予定。株主総会に先立ち、スナール会長が他の日産取締役らと直接、顔を合わせて話すことで、カルロス・ゴーン前会長の逮捕後に薄れた両社間の信頼関係の回復を図りたい考え。

西川社長は、アライアンスは日産にとって「非常に大きな財産であり、価値だ。不活性化していくことはありえない選択」としつつ、アライアンスの原則は「お互いの自立性の尊重」とも指摘し、信頼関係やコミュニーケーションの強化により「日々のオペレーションを安定させていく」ことが一番の課題だと述べた。

フランス政府関係者との面談については、「政府の方とどういう話をしたか、あるいは面談したかということに対しては、私のほうからお話することは避けたい」として言及を控えた。

(白木真紀)