[12日 ロイター] - 米小売大手ウォルマート<WMT.N>と、グーグル<GOOGL.O>などが出資する新興企業のデリブは、食料品の当日配送サービスでの提携を解消した。

アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>との競争に直面するウォルマートはこれまで、ウーバーやリフト、さらには自社社員を活用した食料品配送を模索したが、いずれもうまくいかず、昨年は米100都市を対象にサードパーティーの配達会社と相次いで提携した。

デリブは、マイアミとサンノゼのパイロットプログラムで初期パートナーの1社だった。事情に詳しい2人の関係者によると、デリブは90日後に発効する提携解消通知をウォルマートに送付、両社は1月末に既に協業を停止しているという。

ウォルマートは提携解消を確認した上で、ドアダッシュやポストメイツなど7社と依然として提携関係にあるとした。

関係筋によると、デリブのドライバーがウォルマートの店舗に赴いても、注文された品物を受け取るのに40分以上待機させられる事態が頻発。ウォルマートが営業時間中は、配送ドライバーよりも買い物客への対応を優先させるためで、これが関係悪化につながったとみられる。

デリブはコメントを控えた。ウォルマートの広報担当者はロイターに対して、両社双方が提携解消を決定したと説明。「パイロットプログラムの目的は学ぶことだ。デリブのプラットフォームは良い選択肢ではあるが、当社にとってベストではないという結論に達した」と述べた。