【新】炎上から復活。エネルギー革命に挑む連続起業家

2019/2/11
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第175回(全5回)は、電力業界の課題をデータ分析で解決する「エネチェンジ」会長の城口洋平氏が登場する。
31歳という若さながら、シリアル・アントレプレナー(連続起業家)の1人だ。
東大法学部在学中の2009年に立ち上げたスマホアプリのデータ分析をする調査会社「ミログ」は、リーマン・ショック直後の不況だった当時としては破格の4億円を超える出資を受けることに成功した。
その後、ある”挫折”を経て、ケンブリッジ大学大学院のエネルギー工学修士・博士課程に進み、2015年には「エネチェンジ」を創業。
日本で電力の自由化が始まる1年前に「エネルギーテック」のエネチェンジを立ち上げるという、先見の明を発揮する。
そんな城口氏が、先行き不透明な時代にこそ重要だと強調するのが、「5年、10年を先読みする力」だ。この力を鍛えるには、ある法則があると言う。
果たして、その法則とは──。

10年後、日本は危機に陥る

──灘高校では生徒会長を務め、東大法学部を卒業後、スタートアップ企業「ミログ」を立ち上げ、その後ケンブリッジ大学の博士課程に進むという、絵に描いたようなエリート人生を歩んでいます。そんな城口さんが、エネルギーベンチャーを立ち上げた理由とは?
城口 最大の理由は、阪神大震災です。
私は神戸出身で、卒業した灘中高は被害が最も大きかった東灘区にあります。