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トイレタリー国内首位。傘下にカネボウ化粧品。油脂、機能材料のケミカル事業と連携してトイレタリー製品の開発することで、高付加価値原料による他社との差別化や収益性向上を図っている。
時価総額
2.64 兆円
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製紙、パルプ・原料の販売で国内第二位の製紙メーカー。石巻で世界最大級のCNF量産設備が稼働。関連事業の強化で総合バイオマス企業へ転換。
時価総額
1,363 億円
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あれ?と思ったきっかけは、昨年10月末の、花王の決算発表。「現地メーカーの攻勢」により、あれだけ調子がよかった中国で苦戦しているという。なぜなのか。
P&Gやユニ・チャームといったメーカーも、「中国市場は競争が激化していて厳しいから、取材は受けたくない」という中国紙おむつ市場。何が起きているのか、取材しました。
しらぬ間に「紙おむつ」の製造は中国において水平分業化し、コアとなるSAPサプライヤーが産業構造を変えている可能性も。日本の家電メーカーがテレビで敗戦した歴史がフラッシュバックされます。
果たして深層に至るまで、花王はそうした「現実」を直視しようとしているのかどうか。岡記者の深層レポートです。
追記
あ、自動注文はいいかもです、なくなるとアセルので
あ、使用後オムツゴミのリサイクルには技術的課題はあるのですが、中国では関係ないかもですねぇ、今のところは
あ、トイレ流せるようになるといいかもですねぇ、コレも中国では効果薄かもしれませんが、今のところは
「技術がコモディティ化して、競争が激化する」
「パーツがモジュール化し、日本の伝統的なものづくりの「すりあわせ技術」が優位性を発揮しきれなくなった」
「日本企業の技術がが部分的に利用され、技術は吸い上げられていく」
他の産業で、いつか見たような、あるいはビジネスの教科書を読むような内容です。
紙はかさばり輸送コストが高いから、消費地と生産地が一体化されている意味合いは大きいはず。
その中で、日本企業がどうしていくのか、目が離せません。
ちなみに、多少聞いた範囲だけでも、オムツに限らず、化粧品や日用品で、日本っぽいパッケージにして、かなりよい品質で中国企業が生産販売している事例や、中国企業が日本企業にOEMに出している事例があります。
日本製品など外国産のものでブームが来た後、3-5年もすると地場中国企業による高品質な製品が登場。
あとは現地事情に詳しい人からの情報が欲しいですが、高品質・高級路線がどのぐらい訴求するのか。知人の中国人投資家は、オムツ交換はお手伝いさんがやっている。とすると、一定の品質をクリアしていれば、それ以上の細かいところにこだわるのかどうか。お金を持っているから、兎に角良いものとなるのか、お手伝いさんが問題ないと感じていればそれ以上は求めないのか。
オムツに限らず、忘れられがちなのは、お手伝いさんの存在。
巨大市場、中国での日本製品の優位性はなくなりつつある。中国市場に依存している紙おむつメーカーの行く末は危うい。
優位性を確保するためには、モノづくりの原点にかえるのが近道かもしれません。
ほろよい、氷結ストロング、バカルディBREEZERなど、様々な海外ブランドのパッケージやCMを本当にまるぱくりし、そのまま出した結果、多くの中国人はRIOのことを海外ブランドだと思っています。非常に人気で、みんな家で飲めるカクテル=RIOくらいに思っています。
https://hardshopper.hatenablog.com/entry/2017/09/10/002557
ユニクロ+無印+ダイソーとして、かつてよく話題になっていたメイソウも、原宿に第一店舗目を構えるだけ構えて、デザインも日本風にし、あたかも日本ブランドかのように見せていました。
こうした強かさは、日本から見ると「ありえない」わけですが、現地からすると「他のところの肩借りて上に登っちゃった方が金かからないじゃん」となります。市場が盛り上がり、技術力がある程度ついてくると大量に参入が始まり、マーケやブランディングはこうやって差別化要因を消されていく。中国あるあるだと思います。
そうなると、もう一つ挙げられている要因である「都市間の競合差」ですが、中国企業は国内企業であるが故に、ビッグデータを使って広告効率を最適化してここを攻めてきます。
「日本製」に胡坐をかける時代が終わりつつあるのだとすると、おむつの技術力は、よほど粗悪でなければ、中国ユーザから見たら差不多(中国語で「大体おんなじ、変わらない」)。ユーザにとっての生活におけるメリットを考え、接点を多く取り、商品という単一接点以外の攻め方をしないと厳しくなりそうです。
しかも最近は拼多多のようなユーザー数4億人を超えるソーシャルECプラットフォームなど、中国の1級都市に暮らす人さえなぜ流行るかよくわからない、地方都市で爆発的に成長するチャネルもあるので、日本企業には相当辛い状況でしょう。wechatはもちろん抖音(tiktok)などが消費者との関係のあり方を変えてきていることもあり、環境変化はかなり激しいです。
シェアをさらに伸ばす上では、技術ではなく現地にあったマーケティングセンスが競争の鍵です。そうしないと、家電メーカーのような末路が待っています。
記事のグラフから分かるように、P&Gが選考していたのを花王がシェアを取ってきた市場だが、ここ数年は中国製のシェアの伸びが著しい。
そしてSAPについては、特に大手についてはオムツメーカーと樹脂メーカーが協力してカスタマイズする(ちなみに花王は内製、P&Gは日本触媒)。ただ、品質差に対して価格差・ブランド差が訴求できないレベルになっているのだと思う。そしてそのなかでオムツなど消費財はブランドイメージも重要な中で、品質が良いという印象があれば習慣化して買う。小売りへのインセンティブ含めて、現地メーカーの競争戦略が上手だなぁと感じる。
なお、SAP自体についても、中国メーカーが生産するようになってきているはず。日本触媒とか三洋化成といった日本メーカーは数十年やってノウハウもあるが、オムツでの体感品質差<コスパとなってきている次は、素材サイドでもそうなっていくか。