【独占】ロックスターMIYAVI、「世界完全進出」を語る

2019/2/3
MIYAVIは、いくつもの顔を持つアーティストだ。
超絶技巧の“サムライ・ギタリスト”にして、世界中に大勢のファンを持つロックミュージシャン。スクリーンでただならぬ存在感を放つハリウッド俳優。盟友アンジェリーナ・ジョリーと共に、UNHCR親善大使として難民支援に尽力する活動家。
そのMIYAVIが、この年明け、ある決断をしたという。
昨年11月、MIYAVIは初の自伝的エッセイ『何者かになるのは決してむずかしいことじゃない』(宝島社)を上梓した。
17歳のときに財布ひとつで上京したギター青年が、東京でミュージシャンとして成功をおさめ、世界に羽ばたいていく。過去20年のMIYAVIの人生には、常に“挑戦”と“移動”があった。
なぜMIYAVIは、ひとところにとどまろうとしないのか?
そして彼は、これからどこへ向かおうとしているのか?
グローバル時代の申し子ともいうべき男が突き進む、どこまでもひたむきで、どこまでも自由な生き方に迫る。
中途半端なことはしたくない
──グローバル時代の今、デビュー時から世界を志向する日本のミュージシャンが増えていますが、MIYAVIさんも最初から世界を目指していたのでしょうか?
MIYAVI そういうわけでもなくて。僕はまず、ギターに自由を感じたんですよね。当時は「世界のロックスターに」というより、とにかく自分を解放してくれる何か、自分から出てくる熱をぶつけられる何かが欲しかった。ただ単にそれだけです。
性格としてはすごく極端なので、やるんだったら中途半端にやりたくない。やるんだったら世界中に鳴り響く音楽をつくりたい。それが当たり前……というわけでもないですけど、「そういうもんだろう」と思ってやっていました。
──音楽を始めたときから、ギターがうまくなることよりも、作曲できるようになりたいという思いのほうが強かったそうですね。
多分、そこがすごく大きな分岐点になると思っていて。それは“自由”とも直結するんですけど。やっぱりなんでも、他の誰かになろうとしたりとか、うまくやろうとして何かをなぞる作業というのは、あまり面白いものではなくて。真っ白いキャンバスに描きなぐるほうが、断然面白いんですよね。
その楽しさを、僕はギターを持ったときに発見できたので、多分今でもギターをやっているんだと思います。「このコードが弾けない」とか「あの人みたいになれない」とか、そういう技術的な部分で挫折することはなかったので。
言ってしまえば、そこにヒーローはいなかった。ただがむしゃらにギターと向き合っていたら、ここまで来たという感じです。
いつも「全体」を俯瞰したい
子どもの頃の夢は、プロのサッカー選手。

(中略)ポジションはボランチ。

(中略)僕は一歩引いて常に前を向いて全体を見ながらプレーできる中盤のポジションが好きだった。
──MIYAVIさんのこれまでの活動を見ていると、自分個人のスキルを“点”で上げていくのではなく、“空間”ごと物事を変えたいという志向を強く感じます。サッカーでフィールド全体を支配したいというのも、音楽活動や難民支援によって世界全体をより良くしていきたいというのも、全部そうですよね。