【落合陽一】学びをアップデートせよ

2019/2/1
1月30日のWEEKLY OCHIAIは「学びのアップデート」。東京大学教授の柳川範之さん、GRIT代表の岡田祥吾さん、産業医の大室正志さんをゲストにお迎えし、人生100年時代で戦うために、世代ごとに必要な学びを議論しました。
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人生100年時代を生き抜く学びとは

近年話題に上がる、リカレント教育。
人生100年時代で戦うために、これからの学びはどうあるべきか──。
この日の「UPDATE MEETING」は、3名のゲストをお迎えし、20代、30代、40代と世代ごとに学びをどうアップデートできるか議論した。
<ゲスト一覧(順不同、敬称略)>
柳川範之(東京大学経済学部教授)
岡田祥吾(GRIT代表)
大室正志(医療法人社団同友会 産業医)
ハイライト記事は「30代の学び」にフォーカスしてお届けする。

安定ではなく発展の時代

柳川 社会が30代を固まらせようとする。
でも、人生100年時代で、まだ70年くらいある。そうすると、固まってる場合じゃない。
周りの期待とか肩書きでこうしなきゃいけないというのを、自分でほぐして壊していく。それが30代の学び。
柳川 範之(やながわ・のりゆき)。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。1963年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。著書『法と企業行動の経済分析』『東大教授が教える独学勉強法』など専門書から自己啓発本まで多数。
大室 昔だったら諦めざるを得なくて、やんちゃしてた人も、30代になると整ってくる。
それは寂しいことなんだけど、メンタル的にいうと、諦めるというのは安定。
安定しない時代が長く続いてることが、良いことでもあるんだけど、決断のストレスがまだ30代になっても続く。
良いけど辛いというのが30代。
大室正志(おおむろ・まさし)。社会医学系専門医・指導医。ジョンソン・エンド・ジョンソン統括産業医を経て、現職。現在日系大手企業、約30社の産業医業務に従事 。著書に「産業医が見る過労自殺企業の内側」がある。
柳川 経済的にいうと、「安定=幸せな暮らし」と何となく思えたような経済環境があった。
ところが今は、安定してるけどこの先どうなんだろうという時代。
安定じゃなくて、発展したり広げていくところから、明るさだったり未来が見えてくる時代だと思うので、30代には日頃見ないものを見る、接しないものに接する学びをしてほしい。
岡田 30代は結婚や出産が多い年代で、リスクを取って、新しいことを始めるのが、20代と比較すると出来にくくなっている。
あえてリスクを取るというのは、30代が学びを得る上ではすごい大事になってくる。
そこで一歩踏み出せるかは大きい。
岡田祥吾(おかだ・しょうご)。株式会社GRIT 代表取締役社長。大阪大学工学部を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。2016年に独立し、株式会社GRITを創業。2ヶ月でビジネス英語を身につけるコーチングプログラムTOKKUN ENGLISHを運営。

可能性を限定したくない優等生

大室 可能性を限定したくない限定したくないとしていると、35くらいで、ところで何をするんだっけという可能性がある。
優等生が陥りがちで、広げていこうと、ほぐしすぎてしまう。35の時に何かの人ではないと。
岡田 意思決定をするのは大事。
複数持つのは良いと思うんですけど、少なくとも一個、これは人生かけてやるぞみたいなものを見つける時期なんじゃないかと思います。
柳川 矛盾したことを言うようですけど、決めないといけないと思いすぎるから決められない。
まずこの10年20年で、自分が何を一生懸命楽しんでやれるかで決めていくのが、意思決定の大事なポイント。
大室 確かに、可能性を限定しない人は、一つのことを決めなきゃということに対してプレシャーは多い。婚活とほとんど同じ。

30代の学びの方法論

落合 新しい事を吸収したり、体系的な知識に紐づけることができる練習をどれくらいしているかは一つ大切だと思う。
一個の専門分野で学ぶ練習をしていると、吸収が早い人間になる。
人と会った時に、その人が持ってるエッセンスが吸収しやすくなってると、30代の学びはすごく伸びる。
落合陽一(おちあい・よういち)。1987年東京都生まれ。筑波大学 准教授・学長補佐 デジタルネイチャーグループ主宰。ピクシーダストテクノロジーズ代表取締役。
落合 方法論としては、何が古典で、今はどういう時代性があって、どんな人たちが頑張ってきて、今どんなポジションで何が起こっているか。
そういうのを体系的に理解しながら、人にインタビューして情報をキャッチしていく能力はすごく重要だと思う。

学びは7並べ、スキルの斜め展開

20代、40代、そして家庭を持つ学びとは。
4人が導き出した、学びをアップデートするためのファーストアクションとは──。
議論の全貌を、ぜひ本編にてご覧ください。
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次回は「働く女性をアップデートせよ」

2月6日は、ゲストを2名お迎えします。
<ゲスト一覧(順不同、敬称略)>
正能茉優(ハピキラFACTORY代表取締役)
端羽英子(ビザスク代表取締役社長)
テーマは「働く女性」。
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<執筆:潘嘉敏、デザイン:片山亜弥、潘嘉敏>