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伊藤忠商事、デサントにTOB 経営で対立、拒否権狙う

共同通信
伊藤忠商事は31日、経営方針を巡り対立しているスポーツ用品大手デサントに対し、株式公開買い付け(TOB)を行うと発表した。
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久々に外野が大いに盛り上がりそうなTOB案件ですね。

これは一般論で、敢えてわかりやすい言葉で書くのですが、このように「敵対的」と報道される案件については、「敵対的」の意味を考えてみると、ファイナンスの世界が俄然おもしろく見えてきます。

敵対的と報じられているとき、メディアは、TOBを仕掛けられた当事会社の経営陣にとって敵対的、つまり気に食わない相手から仕掛けられた迷惑千万なTOBだと指摘します。

言うてみれば、コタツに入って蜜柑を食べながら紅白歌合戦を見て家族が一家団欒しているときに、土足で転がり込んできた隣のおじさんが「おまえらどけー」とやっているかのように報じるわけです。ほれほれ、お行儀の悪い人たちがまた現れたよ、と。

でも、本当は”誰”にとって敵対的なのか?という点が要注目なのです。

現経営陣による行き当たりばったりの成り行き経営のせいでパッとしない業績の会社に対して「経営は俺たちにまかせなさい。君たちは出ていきなさい」とやったときに、現経営陣が「気に入らない」と返せば、メディアは「敵対的買収」と報道します。

でも、そのような会社では、往々にして「経営陣さえ変わってくれれば会社は良くなるのに」と社員が考えていたりするものです。敵対的と報道されているTOBが「うまく行けばいいのに」と期待していたりするものです。

さらに、そんな会社の少数株主も「待ってました!」とばかりに手放しで歓迎したりします。

ファイナンスの基本的なお作法にしたがえば、本来「敵対的」というのは、”既存株主にとって不利な条件となるTOB提案”と定義すべきです。

仮に、既存株主にとってお得になる内容のTOBであれば、現経営陣は保身に走りたい気持ちをグッとこらえて受け入れなければいけません。それがコーポレートガバナンスコードの基本的な思想であり、上場企業の経営陣に求めている規律です。

したがって、メディアで報道されている「敵対的」という言葉に対して「ああ、気の毒に~」と条件反射してはいけません。

これは本当に敵対的なのかどうか?
そんなことを考えながら背景を読み解いていくおもしろさがセクシーなファイナンスの世界の魅力です。
いわゆる「敵対的公開買付け(TOB)」です。筆頭株主である伊藤忠と、石本社長(非創業者でマイナー株主)との経営方針をめぐる争い。

・伊藤忠のプレスリリースより(下記にてコピペ)、伊藤忠は議決権比率の向上を通じてコントロールを強化し、もって経営者の交代・経営方針の変更(日本及び中国市場の強化)を行うのでしょう。

> 「資本関係を強化し、経営体制の見直し及び健全なコーポレート・ガバナンスの再構築を行い、対象者の成長戦略及び施策について伊藤忠商事グループと対象者が建設的に協議を行える協力関係を構築する必要があると判断しました」
> 「対象者の経営体制及び経営方針が見直された場合には、対象者の企業価値は向上し、対象者株式の投資価値も向上すると考えられる」

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個人的には、伊藤忠という伝統的ブルーチップカンパニーが、敵対的TOBを辞さずにエクイティ・ガバナンス(株主による統治)を働かせるという本アクションは、日本の資本市場の高度化にとり、極めて意義深いことだと思います。これまで、敵対的TOBはレピュテーションを毀損するため回避すべしというのが一般的な考え方でした。

伊藤忠のFAはGCA
伊藤忠のプレスリリースの行間を読むと、実質的には敵対的TOBとみなせそうです。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120190130466698.pdf
デサントと伊藤忠は縁を切るか一緒になるかの2択になったと思います。ちなみにデサントは確かに韓国事業のウエイトが高いのですが、中国事業は持分法適用会社で進めていて、現地売上額はQ3累計で130億円くらいにまで増えてきています。持分法適用ということでデサントの取り込み利益がある程度制限されることは否めませんが、他方伊藤忠の持分はさらに低いため中国事業を柱に据えたい伊藤忠としてはCITIC・CPに対して手土産がないという状況を打開したいのではないでしょうか。

 伊藤忠の株主からすれば、デサントに費やす熱量をぜひCITICやCPとの中国事業のシナジーの明示化に費やして欲しい気がします。
(追記)「4割狙う」とされています。上場企業の株主総会の議決権行使比率を考えると、4割は、拒否権ではなく、実質的過半数です。
(原文)伊藤忠、デサントの経営陣の賛同を得ずに、いわゆる「敵対的買収」に出ました。注目したいと思います。
今朝の日経ビジネスのスクープでした。
日経新聞によると、
「TOBを通じて出資比率は重要事項の拒否権などがある3分の1を超えて、4割となる見込み」とのこと。
【伊藤忠がデサントにTOB 出資比率4割へ】(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40700780R30C19A1MM0000/?nf=1

【スクープ 伊藤忠、デサントにTOB、敵対的に発展も】(日経ビジネス)
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00006/013000013/
お互いに公開企業ですから、資本の論理を最大限に活用して自社の利益、権益を追求することは誰にも妨げられません。
デサントがどう出るのかに注目します。
ホワイトナイトはいるのか?

水面下で話し合いをするか、資本の論理を駆使するか?
両社経営手腕の見せ所です。

くれぐれも某社のように国家権力を使うのはやめましょう。
日経のスクープなのに共同の一行記事笑
以下転載
昨年から対立する記事がたくさん出ていました。株価の下落を待って伊藤忠から仕掛けましたね。
伊藤忠商事株式会社(いとうちゅうしょうじ、ITOCHU Corporation)は、大阪府大阪市北区と東京都港区に本社を置くみずほグループ(旧第一勧銀グループ)の大手総合商社。日本屈指の巨大総合商社であると共にアジア有数のコングロマリット(異業種複合企業体)でもある。 ウィキペディア
時価総額
3.61 兆円

業績

株式会社デサント(英語: DESCENTE LTD.)は、大阪市天王寺区に本社を置くスポーツウェアの専門メーカーである。 ウィキペディア
時価総額
1,075 億円

業績