がんと戦う11種類の腸内細菌を発見、治療薬との併用で大きな効果…慶大
コメント
注目のコメント
既に11種類の腸内細菌について特許を取得し、米国でこれらの細菌を使ったがん治療の臨床試験が計画されているのが素晴らしいです。
元論文はこちら
https://www.nature.com/articles/s41586-019-0878-zまだまだ未知数なところもあるけれど、こぞってみんなが研究していると感じているのがiPSと腸内細菌。
あくまで免疫チェックポイント阻害薬、治療薬との併用での話ですし、基礎研究の話です。
これをもって、その腸内細菌だけを商品化したり、「がんを予防する」とか、拡大解釈し過ぎて「健康に良い」とかではありませんよ。
とはいえ、理化学研究所で同期が研究していることもあり、個人的にもこの分野に興味はある。
追記
医師pickerの三者三様!とりあえず言えることはまだまだよくわかっていないけれど、非常に多くの面で腸内細菌と人体はcross-talkしていて、色々期待はされるものの人体の多様性×細菌の多様性を考えると(さらにその結果はタンパク質の発言ではなくて、人体にどういう影響が出たかという臨床的アウトカムであるべきで)全貌が解明されるまでの道のりはとても長そう、ということ。だからこそ期待しているし、研究者たちにとっては一大テーマとなっている。
でも、ヤクルトに親しむ日本人においては特に根拠のない商品がビジネスチャンスとして利用されそうなのには警笛を鳴らしたい、という気持ちでしょうか。
多分ですが、医師pickerのお互いのコメントは矛盾していないはずです(笑)腸内細菌と人は様々な形でコミュニケーションをとり続けており、栄養素を分け合ったり、与え合ったり、仲良く共生していることが知られています。
例えば、納豆を食べるとたくさん摂れちゃうビタミンKは、実はその大部分を腸内細菌に作ってもらい栄養素として使っています。
しかし、時々仲違いするのか、悪いやつに乗っ取られるのか、この腸管細菌の変化と人の免疫機構、幾多もの病気との関連性が報告されています。特に、免疫における役割の大きさは注目されすぎたあまり、すでに先走って商売に繋がり、腸を整えて病気の予防を、などというフレーズで本や食品、サプリメントが売られています。まさに「ちょういい」商売です。
このような観点から、がん免疫と腸内細菌に関連性があってもさほど驚きはありませんが、治療、創薬となるとなかなか大変で、これまでも多くの疾患で成功を収められていません。まだ我々は細菌とのコミュニケーションにおける重要な何かを捉えられていないのだと思います。最後は型通り、今後が期待されますと締めようかと思いましたが、本音は、その全貌を把握できるまであまり期待できないと思っています。