孫社長が頭に描く、300年成長を続ける「群戦略」の仕組み
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三木さんの「孫正義直伝、10倍速の仕事術」2回目は、孫社長の経営論についてです。ソフトバンクはまだ通信キャリアではなかった時代から、一貫して今も「群戦略」を実践しているそうです。本業を一本に絞るのではなく、インターネットのように分散して「全てに賭ける」という戦略です。
それが300年も続く企業の法則ということです。ソフトバンク・ビジョン・ファンドもこの法則にのっとっているとのことですが、ではどのように、この先成長する分野や企業を広い分野から発見して行くのか。とても納得のいくお話となっています。ビジョンファンドの「ビジョン」を一言で言えば、
『進化するデジタル基盤に展開されるリアルサービスに
よって社会・産業の大変革をもたらす』
なのだろうと思います。
デジタル基盤の中核は、半導体を含むAI・IoT・5Gと、決済等のFintechです。
リアルサービスの中核は、モビリティとヘルスケアです。加えて、WeWorkやSlackなどコミュニケーションや、旅行、EC、不動産、建設、農業など多様な業界でデジタル変革の有力企業に投資しています。
リアルサービスのデジタル化ではAmazonが一歩リードしていますが、ビジョンファンドを企業群として見れば、その多様性でひけを取らないように見えます。借金が膨大であることをリスクと見る人もいますが、孫社長的に言うと、「借金(負債)も企業価値のうち」です。つまり、借金できることにこそ価値がある。
言い換えると、ソフトバンクとは、グルグル世の中からリソースを集め続ける運動体なのです。
こういうキャッシュフローに対する意識を持てるかどうかも経営者としての度量が試される一側面なのではないかと思います。
また、ムーアの法則に従った経営戦略を取る、という視点も面白い。このような一貫した哲学を確からしさに立脚して持ち続けられるか、自問自答させられます。