【落合陽一】写真を撮る際に、意識すべきこと

2019/1/22
1月24日(木)から展覧会「質量への憧憬」(主催:株式会社アマナ・落合陽一)を開催するメディアアーティスト落合陽一。21日から展覧会初日までの4日間に渡って、落合陽一が写真を通して向き合い続けてきた「見る力」に迫る。

対象物を撮るか、空気感を撮るか

──「見る力」を鍛えるために、写真を撮影する際にどんなことを意識すればいいのでしょうか。
僕は写真の専門教育を受けた写真家ではないのですが、光線空間やメディアアートに関しては専門です。
そう言った背景を加味した上で、僕が最近思っている課題意識としては、イメージセンサーが発達して印刷技術やディスプレイ技術が発達したときに見えるものは、かつての構図の中での対象物の配置関係で描けるのか?ということです。
19世紀20世紀は低解像度の世界で、写真自体が斬新な表現だったのですが、今は写りすぎるほどに写るし、誰でも写真は撮れる。そう言ったときに、構図や対象物以上の意味を持つと思うんです。
まぁそれとは別に、基本からおさらいすると、まず、チュートリアル的になりますが、対象物が、主役のない風景なのか、主役のある風景なのかで絵作りが結構変わってきますよね。だから、何か対象物を撮りたいのか、そう言った構図とは違った空気感を撮りたいのかを意識すべきですね。