哲学者の梅原猛さん死去 日本古代史に大胆な仮説を展開
朝日新聞デジタル
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今から12年ほど前、京都でインタビューした梅原猛さんは、「このまま20年先にも本を書いて、芝居を作って、生きていく。歳を経てなお、感覚が鋭くなり、自然からたくさんのメッセージを受け取れるようになったんですよ」と語っていらした。
「梅原猛の授業 仏教」を読んでその感想を伝えた私に、梅原さんの語り口は途端に早口になった。
「むずかしい学問をわかりやすく、生徒たちへどんな言葉で伝えていくのか。学者としての力量が試されています。その挑戦が、私を奮い立たせてもいるんです」
取材が終わった後、京都の老舗和食店「和久傳」で昼食をとっているときにも思いが迸り、梅原さんのお喋りは止まらない。
お刺身をお醤油の皿に置いては、両手を振りかざしてのスピーチが熱を帯びる。気が付くと、お醤油の皿に5枚のお刺身が積み重なっていた。
「先生、お刺身が…」と伝えると、梅原さんは、ふふふ、と微笑んで、5枚のお刺身を一気に口の中に放り込んだ。この時のチャーミングな笑顔が、今、鮮やかに蘇っている。偉大な著作家であるが、
事実がなにか
より
面白いと思われる仮説はなにか
に関心があったという印象。
部分的な「事実」から、従来と異なる「全体像」を想像する能力。
しかし、想像は事実とは異なる。おお
なんといっても有名なのは聖徳太子・人麻呂あたりのおもしろ古代史再解釈だけど、うちは最近夫婦で梅原さんの訳した「歎異抄」が読みやすくて面白いので(解説が妙に熱い)読んだりしていて、その広く深い造詣の恩恵に預かっていました。ご冥福をお祈りします。