シリコンバレー投資家が注目する「学費の出世払い」制度

2019/1/13

高騰する学費問題を一挙解決!?

この世に学生ローンをチャラにする方法があったら? いや、冗談ではなく、本気の話だ。
昨年、アメリカの学生ローン残高は過去最高に達した。その額は、なんと約1兆5000億ドル。全米教育統計センターによれば、平均的な借り手は大学卒業までに2万2000ドルの負債を抱えることになる。
だが今、教育経済学のセオリーを書き換える画期的なアイデアを、シリコンバレーが後押ししている。
その構想は、意外なほどシンプルだ。多額のお金を借りて学費の支払いに充てるのではなく、学費は無料だが、卒業後の収入から一定の割合を支払うという仕組み。しかも、支払いをするのは高収入の仕事を得た場合だけでいい。
インカム・シェア・アグリーメント(ISA)と呼ばれるこの手法は、しばらく前から試験的に実施され、話題になってきた。しかしここへきて、2017年にスタートアップ養成機関Yコンビネータの支援を受けて設立されたオンライン学習スタートアップ「ラムダ・スクール」がベンチャーキャピタリストらの心をつかんでいる。