[東京 12日 ロイター] - 日産自動車<7201.T>の執行役員でチーフ・パフォーマンス・オフィサー(CPO)のホセ・ムニョス氏(53)が12日までに辞職したことが分かった。同氏は会社法違反(特別背任)罪などで追起訴されたカルロス・ゴーン前会長の側近で、関係筋によれば、社内調査の対象となっていた。同社は5日、ムニョス氏について「通常業務を外れ、特命業務に専念する」と発表していた。

ムニョス氏は12日にビジネス向け交流サイト(SNS)「リンクトイン」に投稿し、友人や同僚に向けて「日産を退社することを決めた」と報告。これを受けて、日産も同氏が「辞職を選択した」と明らかにした。

ロイターはこれに先立ち、日産がゴーン前会長を巡る社内調査を拡大し、ムニョス氏が米国で下した決定事項についても調べているとする関係筋の話を伝えていた。複数の関係筋によると、同氏は社内調査に協力していなかったという。

ムニョス氏は、主要7地域の事業と同社の重点市場である中国事業を統括し、CPOとして収益性などの責任者を務めていた。2004年に欧州日産へ入社し、09年にメキシコ日産の社長を務めた後、12年以降は北米事業を長く担い、昨年4月から中国を担当。ゴーン前会長からの信任が厚かった。

*内容を追加します。

(白木真紀)