セブン&アイの3─11月営業益は+2.9%、海外好調で過去最高
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注目のコメント
米国セブンイレブンはSunoco社のコンビニ事業を3.3ビリオンUSDで2018年1月に1108店舗の買収が完了しており、Sunoco社の収益が今期の売上/利益の増につながっています。「買収の対象となる事業の2016年12月期の営業収益は約8400億円で、営業利益は112億円だった。」ということなので、その分は増額になって当然です。
セブンイレブンの米国事業数値
2017 3Q 2018 4Q
営業総収入 14729億円 21229億円
営業利益 728億円 825億円
というところを見ると、3Q分の収益ということを考えれば、大幅な数値の向上は買収によるものが大きいものの、米国事業がおそらく既存事業の数値自体も向上しており、非常に好調ということは間違いないように思います。
米国のガソリンの小売価格上がっているということを私も以前コメントしましたが、小売価格と粗利率の変化を確認できたのが新たな勉強でした。
2017 2018
ガソリン小売価格(ガロン) $2.45 $2.82
小売り粗利(セント/ガロン) 22.80 20.84
小売価格が上がると、値下げ競争になるので、ガソリンの粗利は減るんですね。
https://www.bizjournals.com/dallas/news/2018/01/25/7-eleven-completes-3-3b-purchase-after-agreeing-to.html
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ06I0G_W7A400C1MM8000/
https://www.7andi.com/ir/file/library/kh/pdf/2019_0110kh.pdf3-11月期、営業利益については6期連続最高益となったようです。このところの利益のけん引役は米国のセブンイレブンと金融関連およびニッセンの収益改善になりますが、2017年9月に実施した国内コンビニチャージ率引き下げのマイナス影響がほぼ一巡し国内コンビニ事業が四半期で増益基調に戻ったことにも注目したいと思います。
同社の場合、いろいろ課題がありますが、最大の課題はヨーカ堂と百貨店の収益回復、ないし事業の抜本改革の有無ではないかと思います。その意味で、歳末を含むQ4の決算動向は大変重要になろうと思います。また、細かい話かもしれませんが、ネットスーパーのような事業をどうしていくのかも気になる決算でした。イオン同様、セブンもデジタル強化を掲げている。
コンビニやスーパーでの買い物体験は、もっと便利に、面白くなって欲しい。
先日挙がっていた記事では無人ではなく省人店舗を目指すとの事だが、今後の収益性改善にどれだけ貢献できるか、早期の効果検証を期待。