【驚異】岩手のビールイベントに3000人が集う理由

2019/1/17
盛岡発の人気クラフトビール
JRの盛岡駅からタクシーに乗っておよそ10分。盛岡市の郊外、北山の幹線道路沿いに熊のロゴが印象的なベアレン醸造所がある。クラシックな雰囲気の赤レンガの建物が、同社のオフィスと醸造所を兼ねる。
ベアレン醸造所は近年、注目を集めているクラフトビールメーカーだ。2003年に醸造を始めてから15期連続増収を達成し、売り上げは5億2000万円(2018年3月期)。出荷量も右肩上がりで伸び続けている。
2017年のビール系飲料(ビール・発泡酒・新ジャンル)の出荷量は前年比2.6%減。13年連続の前年割れで、現在の形で統計をとるようになった1992年以降、最低となった。
市場シェアはビール全体の1%程度だが、日本のクラフトビール市場は大手5社より元気がいい。国税庁の「地ビール等製造業の概況」によると、2003年には1990年代後半の地ビールブームが終わって販売量ががくんと落ち込んだ。
だが、それ以降、現在に至るまで販売量はほぼ右肩上がりで伸び続けている。
帝国データバンクが2018年8月に発表したクラフトビールメーカー141社の経営実態調査では、前期と比較可能な52社中31社が「増収」。約6割の企業が売り上げを伸ばした。
東京商工リサーチが2018年10月に公表したデータによると、2018年1~8月における全国主要地ビールメーカー75社の出荷量は前年同期を1%上回った。
この東京商工リサーチの調査で、前年同期比6.4%増の331キロリットルを出荷し、出荷量の順位が前年の5位から4位に上がったベアレン醸造所。トップ5で伸び率が最も大きかったのも同社だ。
日本のクラフトビールといえば、ダントツの知名度を誇る「ヤッホーブルーイング」、大手メーカーを含めた海外輸出量でトップに立つ「常陸野ネストビール(木内酒造)」などがある。
その中で、あえてベアレン醸造所を取り上げたのは、同社の取り組みが極めてユニークだからだ。
異色の味と戦略
まず、ビールの生産方法から異なる。